FBAマルチチャネルサービスとは?メリット・デメリットや注意点まで徹底解説!
「FBAマルチチャネルサービスってよくわからない…」「結局FBAマルチチャネルサービスは使った方がいいの?」
そんなお悩みを持つ方は多いと思います!
こんにちは!Amazon専門コンサル会社「そばに」の森岡です!
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今回は、FBAマルチチャネルサービスの
- メリット
- デメリット
- 利用した方がいい出品者さま
- 注意点
- 登録方法
などわかりやすく解説していきます。
もし、現在複数のECサイトで出品しているのであれば、FBAマルチチャネルサービスを知らないと損している可能性があります!
この記事を最後まで読んでFBAマルチチャネルサービスを完全マスターしましょう!
目次
FBAマルチチャネルサービスとは?
FBAマルチチャネルサービスとは、簡単にいうと「Amazon以外のECサイト(Yahooショッピングや、楽天、自社EC)からの注文でもAmazonが商品をFBA倉庫から発送してくれる」というサービスです。
出品者の依頼により、Amazon.co.jp以外の販売チャネルでの注文をAmazonが受け付けて商品を出荷します。 Amazonセラーセントラル
FBAマルチチャネルサービスを解説する前に、FBA(Fulfillment by Amazon)を理解する必要があります。
FBAとは、Amazonが「梱包・発送・返品&クレーム対応」などをすべて代行してくれるサービスです!
(※FBAを詳しく知りたい方は以下のリンクでそばにがわかりやすく解説しています!)
🔗Amazon新規出品者必見!FBAのメリット・デメリットとは?
複数のECサイトで出品している方は、FBAマルチチャネルサービスを利用することで注文が入るたびに出荷作業をする必要がなくなります!
もし、すでにFBAを利用していて他のECサイトで出品をしている方は、ぜひ登録してみましょう!
FBAマルチチャネルサービスの6つのメリット
複数のECサイトで出品している方は、しっかりとFBAマルチチャネルサービスのメリットに目を通しておきましょう!
①コストが削減できる
FBAマルチチャネルサービスは自社からの発送サービスや、他の発送業者を利用するときと比べて料金が安く設定されています!
60サイズ(3辺の合計が60cm以下)で比較してみると、
ヤマト運輸 | 1040円 |
佐川急便 | 880円 |
日本郵政 | 970円 |
FBAマルチチャネルサービス | 730円 |
となり、FBAマルチチャネルサービスがもっとも安いです!
2番目に安い佐川急便と比べても100円以上も違います!
FBAマルチチャネルサービスの発送料金は以下の通りになっています!
- (引用:Amazonセラーセントラル…(*))
- (引用:Amazonセラーセントラル…(*))
さらにFBAを利用すると発生する「在庫保管手数料」と「発送代行手数料」は、他の企業よりも比較的安価に設定されているので利用した方がお得な場合が多いです!
②高い配送クオリティで商品をお届けできる
FBAは商品の保管から梱包、発送まですべてをAmazonが行い、24時間365日いつでも発送可能となっています!
しかも、返品やクレーム対応もすべて行ってくれるので、出品者の業務の負担を減らすことができます。
追跡番号付きでの発送も可能です!
さらにFBAマルチチャネルサービスは、他のECサイトでもお届け日時指定やお急ぎ便も利用することが可能となっています!
お届け日時指定便やお急ぎ便、特大型商品の詳しい料金表を見たい方は前セクションの引用(*)からセラーセントラルをご覧ください!
(商品パッケージの3辺の合計が160cm以上の場合、もしくは重量が25kg以上の場合はお届け日時指定便を利用できません。)
梱包に関しては、無地のダンボール(Amazonのロゴなし)で発送してくれるため、お客様に不信感を抱かせることがありません。
(お客様の中には別のECサイトで注文したのに、Amazonのダンボールで届くことに不信感を抱く方がいらっしゃいます。)
③FBAをすでに利用している場合はその日からFBAマルチチャネルサービスを利用できる
すでにFBAを利用されている出品者の方であれば、登録したその日にFBAマルチチャネルサービスを利用できます!
そのため、わざわざ出荷作業をする必要がなくリソースの削減につながります!
④代金引換を利用できる
FBAマルチチャネルサービスでは代引きで商品を配達できます!
購入者は、一定数クレジットカードを持っていなかったり、カード決済を好まない方がいるのでその方たちは代引きを使う傾向があります。
そのため、販売機会の損失を防げる代引きはとてもありがたいサービスとなっています。
ただし、以下のような点にご注意ください!
- 代引きの手数料は1件につき330円かかり、FBAの手数料として記録される。
- 代金引換決済が利用できない地域もある。
これらのことにも注意して、FBAマルチチャネルサービスのオプションを有効活用しましょう!
⑤在庫が一元管理できる
マルチチャネルのメリットは、在庫の一元管理ができる点です。複数の販売チャネルを持つ場合、通常はそれぞれに在庫を分散させる必要がありますが、マルチチャネルではAmazon FBA倉庫に集約した在庫から各チャネルの注文に対応できます。
これにより在庫過多や品切れリスクが軽減され、最適な在庫量の維持が可能になります。また在庫状況をリアルタイムで把握できるため、効率的な発注計画が立てられます。
⑥販路が拡大できる
マルチチャネルを活用することで、リソースに制約のあるセラーでも複数の販売経路を効率的に運営できます。Amazonの信頼性の高い配送システムを利用することで、自社サイトや他のECモールでも翌日配送などの高品質なサービスを提供できるようになります。
これはカスタマーエクスペリエンス(顧客の体験価値)の向上につながり、リピート率の増加や顧客満足度の向上をもたらします。また物流面の心配がなく新たな販売チャネルへの参入が容易になるため、ビジネスの成長機会が大幅に広がります。特に季節的な需要変動がある商品や、地域限定の販売から全国展開へステップアップしたいケースで効果的です。
FBAマルチチャネルサービスの3つのデメリット
上記でメリットをご紹介しましたが、デメリットもいくつかあるのでよく確認しておきましょう!
①配送業者は指定できない
FBAマルチチャネルサービスを利用する場合、配送業者を指定することはできません。
配送業者は以下の中から選ばれます。
- 日本郵便
- ヤマト運輸
- 佐川急便
- カトーレック
- TMG
- 摂津倉庫
- SGムービング
- ヤマトホームコンビニエンス
- DHL
- エコ配
そして、どの運送業者で発送されるかわかるまで少し時間がかかるというデメリットもあります。
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②Amazonからの発送だと表記される
上記にもあるように、Amazon外のECサイトから注文しているのに商品ラベルなどに「発送元:Amazon」と記載されていると不信感を覚える方もいます。
FBAマルチチャネルサービスのダンボールは無地なので大丈夫ですが、発送ラベルにはAmazonの倉庫が発送元と記載されます。
そのため、事前に「Amazonの倉庫から発送されます。」と伝えておく方がよろしいでしょう。
③カスタマーサービスやギフト梱包ができない
Amazonではカスタマーサービスやギフトサービスがあるのですが、マルチチャネルサービスではそれらを利用できません。
サービスのシステム上、出品者がギフト梱包や、のしなどの特殊な包装ができなくなっています。
そのため、商品と一緒に販促チラシやクーポンなどを同封することもできません。
AmazonのFBAマルチチャネルの特徴
ここでは、AmazonのFBAマルチチャネルの特徴について詳しく紹介します。
返品対応ができる
FBAマルチチャネルを利用した商品の返品も一元管理できます。購入者から交換・返品・返金依頼があった場合、まず出品者が受付可否を判断します。セラーセントラルから処理を進め、購入者には返品用の発送ラベルを提供し、フルフィルメントセンターへ商品を返送してもらいます。
この際の送料は基本的に購入者負担です。返品商品が検品で問題なければ自動的に在庫に戻り、破損があれば別途対応が必要になります。特にファッションカテゴリーの「30日間返品送料無料」対応では商品サイズに応じた手数料が発生する点も把握しておくべきです。この仕組みにより、複数販路での返品対応も効率化できます。
納品書や配送ラベルをカスタマイズできる
FBAマルチチャネルでは、Amazon以外のチャネルで販売する際に、自社ブランドに合わせた納品書や配送ラベルをカスタマイズできます。これにより顧客は「Amazonから発送された」ではなく、あなたのショップから直接商品が届いたという体験を得られます。
ブランドロゴの掲載やオリジナルデザインの適用、特別なメッセージの追加など、顧客体験を高める様々な工夫が可能です。またギフトオプションも設定でき、包装紙の選択や熨斗対応なども指定できます。これらのカスタマイズにより、Amazonの効率的な物流システムを利用しながらも、自社ブランドの価値向上とリピート率の増加に繋げられます。
FBAマルチチャネルサービスの使い方
では、実際どのように使うのか実際の画像を用いてご説明していきます!
①セラーセントラルで「在庫」から「在庫管理」を開く。
②マルチチャネルサービスを利用したい商品にチェックをつける。

(引用:Amazonセラーセントラル)
③「選択中の1商品を一括変更」をクリックし、「FBAマルチチャネルサービス依頼内容を新規作成」を選択する。

(引用:Amazonセラーセントラル)
③入力フォームが出てくるので、必要な項目を記入しましょう!
(2022/7/11現在では、英語表記しか表示されなかったので以下の画像ではGoogleの翻訳機能を使用しています。)

(引用:Amazonセラーセントラル)
以上で登録完了します!
もし、不明点があればAmazonのテクニカルサポートからお問い合わせください!
(その他Amazonでの何か問題解決をご希望であれば、そばにへお問い合わせしましょう!)
FBAマルチチャネルサービスの6つの注意点
FBAマルチチャネルサービスを利用するにあたっての注意する点がいくつかあるので、しっかりと確認してから利用するようにしましょう!
①サイズによっては使わない方がお得になる
FBAマルチチャネルサービスの最安値は550円です。
そのため、小さい商品(A4サイズより小さく、厚さ3cm以内)を発送する際はクリックポストやネコポスを使った方が安く済む場合があります。
扱う商品が小さいほど損をしてしまうため、商品によっては利用しないことも大事でしょう。
②発送のタイミングが遅くなる場合がある
FBAマルチチャネルサービスは、発送依頼をしてからすぐに発送されるとは限りません。
注文が多かったり、FBA倉庫の繁忙期には時間がかかってしまうこともあるので注意が必要です。
とくに夕方や休日前などが混みやすくなっているので、それらを避けた時間帯に依頼するようにしましょう!
③フリマサイトでの販売は危険性あり
出品者の中にはフリマサイトで販売をしている方もいらっしゃると思います。
フリマサイトでは個人同士で取り引きをするため、商品が手元にない状態だとトラブルが生じる危険性があります!
そのため、フリマサイトは基本的に手元にある商品しか出品してはいけないため、FBAを使うことはできません。
もし、ルールを破り手元にない商品を出品して運営にバレた場合、アカウントがバンされる可能性があります。
そうなると、今後の売上にも影響が及ぶのでフリマサイトではFBAを利用しないようにしましょう!
④商品サイズや販売実績に応じて在庫保管が制限される
FBAマルチチャネルサービスでは、商品のサイズや過去の販売実績に基づいて保管できる在庫量に厳しい制限があります。Amazonは倉庫スペースを効率的に運用するため、回転率の低い商品や大型商品の保管量を制限しています。
特に新商品や季節商品は販売実績がないため、初期段階では十分な在庫を確保できないことがあります。また「在庫パフォーマンス指数」という指標で在庫回転率が評価され、基準を下回ると更なる制限が課されます。これにより需要予測が難しい商品や、一時的に大量在庫が必要なプロモーション時に支障をきたす可能性があるため、代替の保管先も検討しておくべきでしょう。
⑤1年以上保管されている商品は手数料がかかる
FBAマルチチャネルサービスで長期間売れ残った商品には「長期保管手数料」が発生します。Amazonの倉庫に365日以上保管されている商品に対して、追加料金が課されるシステムです。
この手数料は商品のサイズや重量に応じて計算され、保管期間が長くなるほど増加します。特に季節商品や流行商品は売れ残るリスクが高いため、この手数料が収益を圧迫する可能性があります。さらに1年を超えて2年以上保管されている商品はさらに高額な手数料が適用されるため、定期的な在庫確認と不要在庫の引き上げが重要です。
⑥配送ラベルの貼り付けに手間がかかる
FBAマルチチャネルサービスを利用する際、商品ごとにAmazon専用の配送ラベルを貼付する作業が発生します。この作業は少量であれば問題ありませんが、取扱商品数や納品頻度が増えると大きな負担となります。
特に小型商品や多品種少量の商品を扱う場合、ラベル貼付の工数は無視できないコストとなります。作業の効率化のためにはラベルプリンターの導入や、有料ですがAmazonのラベル貼付サービス(FBAラベルサービス)の利用も検討すべきでしょう。
まとめ
今回は、AmazonFBAマルチチャネルサービスについて解説しました!
現在複数のECサイトで販売している出品者にとっては、とっても便利なサービスでした。
もし、Amazonだけでしか販売する気がないという方は、Amazon限定ブランドをご利用すると色々なメリットがあるので一度検討してみてください!
(※以下のサイトでは「そばに」がAmazon限定ブランドについてわかりやすく解説しているのでご覧ください!)
🔗Amazon限定ブランドプログラムとは?メリットとデメリットを解説!
複数のECサイトによる販売は、さらなる販売機会の拡大に最適なのでぜひFBAマルチチャネルサービスをご利用してみてください!
「でもそもそも商品があんまり売れない…」「売上が伸びないと他のECサイトにも手を出せない…」
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大阪府出身。学生起業でAmazon OEM自社ブランド事業を行いながらコンサルタントして活動。
その後新卒で(株)船井総合研究所に入社し、Amazonを中心としたECコンサルティングに従事。
独立し、ECコンサルとシステム開発を行う(株)NOVASTOを設立。
その後「(株)そばに」にEC支援事業を移管。Amazon販売支援歴10年、Amazon プラチナム・パートナー・エージェンシー企業として累計800社のAmazon販売事業者様のサポートし、多数のベストセラー獲得商品、Amazon.co.jp販売事業者ワード受賞企業を複数輩出してきた実績を持つ。
ゴルフパター練習機ブランド「PuttOUT」をM&Aで取得し、売上を1年半で10倍に成長させる。