個人事業主がAmazonで出品する方法とは?手順や販売手数料を徹底解説!
Amazonでの販売は、個人事業主にとって大きなビジネスチャンスです。Amazonの広大なマーケットプレイスを活用すれば、多くの顧客に商品を届けることができます。しかし、出品にはルールがあり、手続きや手数料を事前に理解することが大切です。
初めての出品では、手続きやコスト計算に不安を感じるかもしれませんが、事前準備を整えれば問題なく進められます。本記事を参考に、Amazonでの販売を成功させるためのポイントを押さえましょう。
目次
Amazonへの出品は個人事業主でもできる
Amazonでの出品は、個人事業主でも簡単に始めることができます。Amazonで個人事業主が出品する際には、販売規約や出品ルールを理解することが大切です。出品禁止商品や制限対象商品があるため、事前にガイドラインを確認しましょう。
また、販売手数料やコストの計算も必要です。Amazonでは販売手数料のほか、FBA利用時の手数料などが発生するため、利益計算を正確に把握することが大切です。
個人事業主がAmazonで出品する方法
適切な手順を踏まないと、スムーズに販売を開始できず、無駄なコストがかかることがあるため順序よく進めるといいでしょう。
プランを決める
Amazonでは「大口出品」と「小口出品」の2種類のプランが提供されています。大口出品は、月額登録料が発生しますが、販売ごとの手数料が抑えられ、大量の商品をうける出品者向けです。また、広告ツールやAPIの利用など、ビジネス向けの機能も充実しています。
一方、小口出品は月額費用が不要で、商品ごとに手数料が発生します。販売数が少ない場合や、まずはテスト的に出品を行いたい場合に適したプランです。
アカウント登録
Amazonで商品を販売するには、まず出品用のアカウントを作成する必要があります。
出品者アカウントの作成には、以下の情報が求められます。
- 事業者情報(氏名、住所、電話番号)
- クレジットカード情報(登録料や手数料の支払いに使用)
- 銀行口座情報(売上金の入金先)
- 本人確認書類(身分証や法人登記書類)
アカウント登録の際に正しい情報を入力しないと、審査で止まる可能性があるため、事前に必要書類を準備しておきましょう。
審査
アカウント登録後、Amazonの審査が行われます。審査基準を満たしていないと出品が承認されない場合があるため、注意が必要です。
特に以下のポイントに気を付けましょう。
- 提出書類の情報が正確であること
- 出品する商品がAmazonのポリシーに違反していないこと
- 過去にAmazonでアカウント停止歴がないこと
審査には数日かかることがあるため、早めに手続きを進めることが大切です。
商品登録・出品
アカウントが承認されたら、いよいよ商品の登録と出品です。Amazonでは、既存の商品ページに出品する場合と、新規商品ページを作成する場合の2種類の方法があります。既存の商品ページに出品する場合は、該当する商品のASIN(Amazon固有の商品番号)を指定し、価格や在庫数を入力すれば簡単に出品できます。
新規商品ページを作成する場合は、商品名や説明文、画像、カテゴリーなどを細かく設定することが必要不可欠です。特に商品説明文や画像は売上に大きく影響するため、SEOを意識して適切に作成しましょう。
商品発送
商品が売れたら、購入者へ発送します。発送方法には以下の2つの選択肢があります。
自己発送(FBM: Fulfilled by Merchant)
- 出品者自身が梱包・発送を行う
- 配送コストや時間を管理できる
- 迅速な対応が求められる
関連記事:AmazonのFBMとは?FBAとの違いからメリットとデメリットまで解説!
FBA(フルフィルメント by Amazon)
- 商品をAmazonの倉庫に預け、発送を代行してもらう
- 配送やカスタマーサポートの負担を軽減できる
- FBA手数料が発生する
関連記事:FBA(フルフィルメント By Amazon)とは?メリット、デメリット、手数料などを解説
どちらの方法を選ぶかは、コストや運用のしやすさを考慮して決定しましょう。FBAを利用すると、プライム配送対象になるため、購入率が向上するメリットもあります。
個人事業主がAmazonで出品する際に必要なもの
Amazonで出品を始めるには、事前にいくつかの必要な書類や情報を準備する必要があります。これらを揃えておかないと、アカウント登録時に審査でつまずく可能性があるため、スムーズな手続きを進めるためにも事前準備が必要です。
本人確認書類
Amazonでは、出品者の身元を確認するために、本人確認書類の提出が必要です。これには、運転免許証やパスポートなどの公的な身分証明書が含まれます。提出する書類は、有効期限が切れていないこと、鮮明に撮影されたものであることが求められます。
記載されている情報が不明瞭の際に、一部が隠れていると、審査で承認されない可能性があるため、注意が必要です。また、登録時に提出する氏名や住所と、本人確認書類に記載されている情報が一致していることも確認が必要です。
クレジットカード
Amazonでは、出品にあたり有効なクレジットカードの登録が必須です。これは、出品プランの月額登録料や販売手数料の支払いに利用できます。利用できるカードは、VisaやMastercardなどの主要なブランドに対応しています。
プリペイドカードやデビットカードは使用できない場合があるため、事前に確認しておくと良いでしょう。また、カード情報に誤りがあると支払いが処理されず、アカウントが一時的に制限されることもあるため、正確な情報を入力するように心がけましょう。
銀行口座
Amazonでの売上金を受け取るためには、銀行口座の登録が必要です。登録する口座は、出品者名義のものであることが条件となります。
口座情報を間違えて登録すると、売上金の入金が正常に行われない可能性があるため、入力する際は慎重に確認しましょう。また、Amazonが指定する国の銀行口座でなければならないため、日本の個人口座または事業用口座を準備しておくとスムーズです。
180日以内に発行された取引明細書
Amazonでは、出品者の信頼性を確認するために、180日以内に発行された取引明細書の提出を求めることがあります。これは、銀行の取引明細書や公共料金の請求書などが該当します。明細書には、登録した氏名や住所が記載されている必要があり、Amazonの登録情報と一致していることが条件となります。
Amazonで出品する際にかかる費用・手数料
Amazonで商品を販売する際には、さまざまな費用や手数料が発生します。これらのコストを事前に把握しておかないと、思ったより利益が出ない際に、予算を超えてしまう可能性があります。
月額利用料
Amazonでは「大口出品」と「小口出品」の2種類のプランがあり、大口出品を選択すると月額利用料が発生します。大口出品の月額利用料は固定で、毎月4,900円(税込)です。
一方、小口出品ではこの月額料金はかかりませんが、商品が売れるたびに追加の手数料が発生する仕組みになっています。大量に販売する場合は、大口出品のほうがコストを抑えやすくなります。
販売手数料
商品が売れると、販売手数料が売上から差し引かれます。この手数料は商品のカテゴリーによって異なり、一般的には8〜15%の範囲で設定されています。
例えば、ファッション用品や電子機器は比較的低めの手数料が適用され、本や文房具は高めの手数料がかかることが多いです。販売価格の設定をする際は、販売手数料を考慮して適正な利益を確保することが大切です。
成約料
小口出品を選択した場合、1商品ごとに成約料が発生します。小口出品では、商品が売れるたびに100円(税込)の成約料がかかるため、販売数が多くなると負担が大きくなります。このため、ある程度の販売数が見込める場合は、大口出品プランに切り替えることでコストを抑えることができます。
配送料
商品の配送方法によっては、出品者が配送料を負担する必要があります。自己発送を選択した場合、配送業者の料金に従って送料を支払う必要があります。特に、大型商品や重量のある商品は、送料が高くなりやすいため、販売価格とバランスを取ることが大切です。
一方、FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用する場合は、Amazonが配送を代行してくれますが、別途手数料が発生します。
FBA出荷手数料
FBAを利用する場合、出荷手数料が発生します。この手数料は商品のサイズや重量によって異なり、小型の商品であれば数百円程度ですが、大型商品になると1,000円以上かかることもあります。FBAを利用すると配送の手間が省けるメリットがありますが、コストがかかるため、どの商品をFBAにするかは慎重に検討しましょう。
その他FBA手数料
FBAを利用すると、保管手数料や長期在庫保管手数料などの追加費用が発生することがあります。特に、一定期間以上売れ残った商品には追加の保管手数料がかかるため、在庫管理が必須です。季節商品やトレンドに左右される商品は、売れ行きを予測して適切な数量をFBA倉庫に送ることが求められます。
関連記事:【2024年版】FBA手数料はいくら?販売手数料や配送代行手数料を一覧で解説!
個人事業主がAmazonで出品する際の注意点
Amazonでの販売は、多くの人に商品を届けるチャンスが広がる一方で、事前に把握しておくべき注意点もあります。
出品制限がかかることがある
Amazonでは、一部の商品カテゴリに出品制限が設けられています。これには、ブランド品や医薬品、食品などが含まれ、出品するためには事前の許可申請や追加書類の提出が必要になることがあります。
特に、新規出品者の場合、一定の販売実績が求められるケースもあり、すぐに販売を開始できないことも考えられるでしょう。事前に、Amazonのガイドラインを確認し、自分が販売したい商品が制限対象に該当しないかチェックしておきましょう。
出品禁止商品がある
Amazonでは、商品によって、禁止されているものもあり、該当する商品を出品すると、アカウントの停止や削除につながる可能性があります。特に、偽物や模倣品、知的財産権を侵害する商品、危険物などは厳しく管理されており、意図せずルール違反をしてしまうと、販売ができなくなるだけでなく、ペナルティを受けるリスクもあります。
他社と比較して販売手数料が高い
Amazonで商品を販売する際には、販売手数料やFBA利用手数料など、さまざまなコストが発生します。他のECプラットフォームと比較すると、Amazonの販売手数料はやや高めに設定されているため、利益率を考慮した価格設定が求められます。
特に、低価格帯の商品では手数料が利益を圧迫することがあるため、販売価格と手数料のバランスを慎重に考え、適正な利益を確保できるようにする必要があるでしょう。
確定申告が必要になることがある
個人事業主としてAmazonで販売を行う場合、売上が一定額を超えると確定申告が必要になります。特に、副業でAmazonを利用する場合でも、年間の所得が基準額を超えた場合には申告義務が発生します。確定申告を怠ると、税務上のトラブルにつながる可能性があるため、売上管理や経費の記録をしっかり行い、適切に納税手続きを行うことが大切です。
個人事業主がAmazonで出品する際によくある質問
事前にポイントを正しく理解することで、スムーズにAmazonでの販売をスタートできるため、疑問に思う点を整理することをおすすめします。
個人事業主でもAmazonに出品できる?
個人事業主でもAmazonで出品することは可能です。大口出品では、月額利用料がかかるものの、出品可能な商品数に制限がなく、ビジネス向けの機能を利用できます。一方、小口出品は月額料金が不要で、商品が売れるごとに手数料が発生する仕組みです。
Amazonの出品審査にはどのくらい時間がかかる?
Amazonの出品アカウントを作成する際、審査が行われます。審査期間は通常数日から1週間程度ですが、提出書類に不備があると審査が長引くことがあります。
Amazonで商品登録するにはいくらかかる?
Amazonで商品を登録する際には、出品プランによって費用が異なります。大口出品プランの場合、月額4,900円(税込)がかかりますが、商品登録自体に追加の費用はかかりません。一方、小口出品プランでは月額費用は不要ですが、商品が売れるたびに1件あたり100円(税込)の成約料が発生します。
個人事業主がAmazonで出品する際に必要な書類は?
Amazonの出品は、本人確認書類や事業用の銀行口座情報などが必要になります。具体的には、運転免許証やパスポートなどの身分証明書、クレジットカード情報、銀行口座情報が求められます。
AmazonのFBAは何個から依頼可能?
FBA(フルフィルメント by Amazon)は、商品の保管や出荷、カスタマーサポートをAmazonが代行してくれるサービスです。FBAの利用に際して、最低出品数の制限はなく、1個からでも利用可能です。
まとめ
Amazonでの出品は、個人事業主でも簡単に始められますが、販売手数料やFBAの利用コストが発生するため、利益計算を事前に行いましょう。さらに、出品制限や禁止商品などの規約を確認し、ルールを守ることが不可欠です。確定申告の必要性も考慮しながら、継続的に売上管理を行うことが成功につながるでしょう。
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