【2022最新】アメリカのEC市場から学ぶ今後の日本EC市場の戦略とは?
アメリカのEC市場は、世界で第2位をほこります。
日本はイギリスに次ぐ第4位ですが、アメリカとの差はかなり大きいです。
どのくらいの差があるかは後述しますが、ちなみに第一位は中国です。
その中でもアメリカのEC市場は最先端をいっており、日本よりも数年先の市場を形成していると言われています。
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そこで今回は「アメリカのEC市場」について徹底的に解説します。
アメリカのEC市場を学ぶことで、これから日本のEC市場がどのように変化していくかを予想する材料となるでしょう。
EC市場は変化が激しい市場です。
そのため一歩先を見ていないと乗り遅れる可能性もあります。
この記事を読むことで、これからの「日本EC市場」の一歩先の未来を知ることにもなるでしょう。
ぜひ、参考にしてくださいね(^^)
2022年のアメリカEC市場の現状は?
「経済産業省」が発表したデータを見ると、アメリカEC市場は「2019年:6,017億USドル」「2020年:7,945億USドル」と順調に成長中です。
日本が「2019年:1,235億USドル」「2020年:1,413億USドル」と比べると、圧倒的な差があります。
ちなみに第一位は中国ですが、人口は約14億人。
一方アメリカの人口は、約3.2億人となります。
日本の人口が約1.2億人です。
そのため人口面から見ても、アメリカのEC市場の動向を学ぶことは参考になるはずです。
もちろん中国市場にも参考となるポイントはありますが、今回はアメリカに焦点をしぼって紹介します。
アメリカの「EC化率」
そこで次に見ていきたいのが、アメリカの「EC化率」です。
EC化率とは、売買取引の中でどのくらいの割合が「EC取引」なのかをあらわした数値となります。
つまり「EC化率」を見ることで、その国のEC市場がどのくらいの規模かわかります。
国ごとの数値を見ることで、越境ECをするときや今後のEC市場を予想するときの材料になるでしょう。
上記はアメリカEC市場の「売上高・前年同期比・EC化率」を示したグラフです。その中の黒線が、アメリカのEC化率となります。
とくに注目したいのが2020年の「Q2(第二四半期)」です。
感染症の影響から「EC化率」が16.1%まで上昇していす。
実店舗を閉店してしまうお店が増え、そのかわり消費者はインターネットでお買い物をする機会が増えました。
結果、EC化率の増加につながっています。
アメリカのEC化率は「2020年の第二四半期」以降やや落ち込みましたが、経済産業省のレポートを見ると
2021年以降についても、年平均 10%以上の市場成長が見込まれている。
としており、「実店舗」から「インターネット」でお買い物をする消費者が増えたことが予想されます。
感染症の後から、消費者のお買い物スタイルが大きく変わったことが分かります。
2020年にアメリカでよく売れたものとは?
2020年のアメリカEC市場では「衣類などのアパレル関係」や「雑貨」がよく売れました。
しかし注目すべきは「家具・建材・電子機器」です。
前年比59.9%と爆発的に規模がおおきくなっており、EC化率も15.4%を記録。
家で過ごす期間が増え、住環境をカイゼンしたい消費者が増えたことも理由の一つです。
ほんらい「家具・建材」は、じっさいに見て決める方が多い商品となります。
イスを買うときにしても、座ってみないと座りごごちがわかりません。
いわゆる「オフライン販売」が主流でしたが、感染症の影響で「オンライン販売」も活発になっています。
つまりこれからは「現在オフライン主流の商品」が「オンライン販売」に変化する流れも予想されるでしょう。
そこで次章からは、消費者がよく使う「ECモール」を見ていきます。
アメリカのECモールランキング
1位:Amazon(アマゾン)
アメリカ市場で「41.4%」と圧倒的なシェアがあるAmazonです。
アメリカのEC市場は、Amazonを中心に動いていると言ってもよいでしょう。
即日配送・Amazon Primeなどユーザーファーストを目指す企業で、集客率も圧倒的です。
Amazon Primeの会員数は2億人を突破していることから、Amazonの影響力の高さがわかります。
2位:Walmart(ウォルマート)
Walmartのアメリカでのシェア率は「7.2%」となります。
野菜から電化製品までを低価格で提供するのが特徴で、薄利多売を実現しています。
ちなみに日本のスーパーマーケット「西友」は、ウォルマートの子会社です。
3位:eBay(イーベイ)
eBayのアメリカ市場のシェア率は「4.3%」です。
個人・法人問わず出品が可能で、CtoCのフリーマーケット要素が強いECサイトと言えるでしょう。
越境ECを検討している出品者は、頭に入れておきたいECサイトです。
シェア率参考記事:Top 10 US Retailers, Ranked by Retail Ecommerce Share,2021
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アメリカEC市場はAmazonが強い!
下記の表は、先ほどのEC市場シェア率をまとめたものです。
ECモールサイト | シェア率 |
Amazon | 41.4% |
Walmart | 7.2% |
eBay | 4.3% |
数値からわかるとおり、EC市場ではAmazonが独走状態です。
日本でも知名度が高い越境ECの「eBay」も、Amazonのシェアにはおよびません。
アメリカの市場シェア38.7%!Amazonの圧倒的勢力
前述のとおり、EC市場はAmazonが中心的役割をはたしています。
「eMarketer」が発表している「2020年のアメリカ企業Eコマース売上高ランキング」を見ると、下記のとおりです。
- 1位:Amazon(38.7%)
- 2位:Walmart(5.3%)
- 3位:eBay(4.7%)
Amazonの絶対優位に変わりありません。ちなみに4位以下は、下記のとおりです。
- 4位:Apple(3.7%)
- 5位:The Home Depot(1.7%)
- 6位:wayfair(1.5%)
- 7位:Best Buy(1.3%)
- 8位:Target(1.2%)
- 9位:Costco(1.2%)
- 10位:Macy’s(1.1%)
アメリカ市場では「ECサイト=Amazon」が定着しており、集客率が高いです。
そのためAmazonをプラットフォームにする事業者は多いです。
また、私たちがこれからECサイトで商品を販売し成長するために、海外ユーザーを取り込むことも大事になってくるでしょう。
理由はさまざまありますが、一つは人口です。
今のところ日本の人口は減ることが予想されており、日本人だけを顧客としたビジネスに限界が来る可能性もあります。
そのために「越境EC」を検討するのも一つの手です。
それでは次章から世界的にユーザーを持つAmazonが、今どのような戦略で動いているかを見ていきましょう。
AmazonがD2C・ECの枠を超え、リアル小売業界にも進出!
インターネットを利用したビジネスで成長したAmazon。
しかし現在はD2C・ECの枠を超え「実店舗」をかまえた小売業に進出しています。
2017年にAmazonは食料品スーパーマーケットの「ホールフーズ・マーケット」を買収。
その後「即時配送サービス」「無人店舗」の運営を試験的に導入しています。
Amazonのオフライン市場はまだまだシェアが低いですが、EC市場のシェアを利用しオフライン市場を拡大する可能性も。
そのためAmazonのオフライン市場の動向もチェックしておきましょう。
Amazonの影響力はビジネス業界的にも高く、商品を販売する事業者も影響を受ける可能性があるためです。
Amazonは広告!?アメリカD2C・EC事業者のAmazon活用方法
AmazonはEC市場でのシェア率の高さから「集客率」も高いです。
Amazon Primeの有料会員が2億人を突破したことからも、集客率の高さが分かります。
そのためAmazonへ広告を出す事業者も多いです。
Amazon内の自社ショップへ誘導するのはもちろん、外部のECサイトへユーザーを誘導して集客する戦略も。
「商品を販売する場所」だけではなく、「ECサイトを宣伝する場所」としても利用されています。
アメリカEC市場で人気の越境EC「eBay」
Amazon以外にも動向をチェックすべきECサイトが「eBay」です。
1995年に設立され、世界でも最大級のマーケットプレイスに成長しています。
越境ECで利用する事業者が多いです。
売上高はAmazonよりおとりますが、商品数・出品国数はeBayが圧倒的に多いです。
eBayの特徴は2つあります。
- 法人、個人に限らずさまざまな商品が販売されている(15億商品)
- 190か国に展開しており、グローバルマーケットが形成されている
個人でも自由に商品の売買ができます。
そのため越境ECを考えている事業者にとっては、重要なECモールと言えます。
今後「海外ユーザー」へ商品を販売することを検討しているならば、かならずチェックしておくECサイトです。
日本でも使える!最新のアメリカEC市場のスキーム・戦略は?
ここからはアメリカEC市場で活発化している「スキーム・戦略」を解説します。
日本でも活用できるため、ぜひ参考にしてください。
Googleショッピング広告を活用!
一つ目が「Googleショッピング広告」です。
Googleを利用して検索するユーザーは世界的にも多く、Googleにだす広告は一定の効果が見込めるとも言えます。
その中で自社商品を「海外ユーザー」へ向けて宣伝するときにかつやくするのが「Googleショッピング広告」です。
「Googleショッピング広告」=「検索連動型広告」です。
たとえばユーザーが「パソコン」とGoogleで調べると、さまざまなパソコンの画像・価格・スペックなどが広告として表示されます。
以前は「テキスト広告」や「有料検索広告」を利用する事業者が多かったです。
しかし現在は「Googleショッピング広告」にコストをかける事業者が主流になっています。
理由はカンタンで、Googleショッピング広告の方がよく売れるからです。言い換えればコンバージョン率が高いためとなります。
Googleショッピング広告は画像ベースで、視覚的に商品を宣伝することができます。
つまり言語不要で商品の宣伝が可能です。
そのため「越境EC」をおこなう多くの事業者が、これから利用することが見込まれます。
インターネットでショッピングを目的にするユーザーにとって、Googleショッピング広告は利便性が高いです。
キーワードにマッチした検索連動型の広告なので、「商品画像・価格がわかる広告」はユーザーの目もひきやすいです。
海外ユーザーへ商品の宣伝をするきっかけとして、Googleショッピング広告を活用することも有効となるでしょう。
小売業界の衰退から生き残りをかけた戦略がD2C
日本でも取り入れる企業が増えている「D2C」ですが、アメリカでも取り入れる動きは活発です。
D2Cとは「自社製品をECサイトで直に消費者へ販売する」ビジネスモデルです。
Amazonがシェアを大幅に拡大したことで、D2Cも活発化したと言えます。
インターネットで商品を買う消費者が増え、実店舗で商品を買う方が減ってしまいました。
結果、量販店をはじめとしたお店が倒産します。
今まで量販店に商品を販売(卸す)していたメーカーは、売り先がなくなってしまいますよね。
このままではメーカーも倒産してしまうので、生き残りをかけエンドユーザーへ直に販売する「D2C」が注目を浴びています。
「業界動向」を見ると日本の小売業界の規模はほぼ横ばいで、2020年には減少となりました。
今よりも本格的に、日本の消費者がインターネットで商品を買う時代はやってくるかもしれません。
そのときの対策として、アメリカのD2C市場戦略を参考に、成功事例を見ておくことが大切です。
アメリカのD2C戦略や成功事例については「【徹底解説】アメリカのDtoC(D2C)事情は?成功事例・日本との違い」が参考になるので、ぜひチェックしてくださいね。
※D2C=Direct to Consumerの略
ブランドメーカーが活用するD2CではSNS活用がポイント!
D2Cのメリットは「消費者のことがよくわかる」ことです。
直に消費者へ商品を届けるため「この人はどのような商品が好きなのか?」「どのくらいの価格の商品を買う傾向にあるのか」がわかります。
情報を集め消費者一人一人にてきせつなアプローチを取ることで、売上を増やすことにつながるでしょう。
また、D2Cはユーザーへ直に商品の宣伝ができるのも特徴。
直に商品の宣伝ができるツールとして、SNSを使っている企業がおおいです。
SNSを利用しなおかつ購買意欲が高いのは、1980年〜1990年代に生まれた「ミレニアル世代」。
ミレニアル世代をターゲットにした広告も多く、SNS広告でよくターゲットとなっています。
コストはTVのCMよりも安く、狙ったターゲット層へ届けることが可能です。
そのためこれからはSNSを利用したマーケティングは、外せない項目となるでしょう。
しかしSNSを利用したマーケティングは、とてもムズかしいのもまた事実です。
自社だけでは管理がムズかしい等であれば、外部へ委託する方が効率も良いでしょう。
まとめ
いかがでしょうか?
アメリカのEC市場は成長を続けており、最先端をいくマーケットとも言えます。
そのため参考にすべきポイントも多いです。
そのためECサイトを運営している事業者は、アメリカのEC市場の動向をチェックすることが大切です。
またアメリカには「Amazon・eBay・Google」をはじめ影響力が強い企業も多く、アメリカ市場の動向には目を光らせましょう。
そばにのAmazon支援サービス一覧紹介資料をダウンロードする。
そのためにはじっさいに利用することが大事です。
これからECサイトで出品を検討している事業者は、市場シェアトップのAmazonを利用するのがオススメです。
eBayはもちろんAmazonでも越境ECができ、販路を広げることも長期的に見れば有効な戦略となるでしょう。
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※設定や手続きなどのご不明点はこちらからテクニカルサポートにお問い合わせください。
※お電話からのお問い合わせは初めに一次受付にてご対応となります。
大阪府出身。学生起業でAmazon OEM自社ブランド事業を行いながらコンサルタントして活動。
その後新卒で(株)船井総合研究所に入社し、Amazonを中心としたECコンサルティングに従事。
独立し、ECコンサルとシステム開発を行う(株)NOVASTOを設立。
その後「(株)そばに」にEC支援事業を移管。Amazon販売支援歴10年、Amazon プラチナム・パートナー・エージェンシー認定企業として累計800社のAmazon販売事業者様のサポートし、多数のベストセラー獲得商品、Amazon.co.jp販売事業者ワード受賞企業を複数輩出してきた実績を持つ。
ゴルフパター練習機ブランド「PuttOUT」をM&Aで取得し、売上を1年半で10倍に成長させる。