【コンサル解説】Amazonビジネスレポートを利用して売上げアップさせるには?
Amazonで商品を販売して売上を増やすためには、データを利用することが大事です。
そこで注目すべきデータが「Amazonビジネスレポート」です!
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Amazonビジネスレポートを見ることで、
- 消費者がどの商品に興味があるのか
- どの時期に商品が売れやすいのか
- 消費者一人当たりの金額はいくらなのか
などを数字として知ることができます。
売上や売上個数などの数字を知ることで、これから売上アップを図る「施策」を考える上で貴重なデータになります。
逆に感覚的に商品を販売しても、なかなか効率良く売上を増やすことはムズかしいでしょう。
そのため商品の売上数が上がったら、定期的にAmazonビジネスレポートを確認することが大切です。
そこでこの記事では、Amazonビジネスレポートの基礎知識に加え、レポート内でとくに注目する項目を紹介します。記事後半からは、Amazonビジネスレポートを活用して売上を増やす方法も紹介するので、ぜひ最後までチェックしてくださいね(^^)
目次
そもそも「Amazonビジネスレポート」とは?
じつはAmazonの「出品者用レポート」は、下記の5つがあります。
- Amazonビジネスレポート
- FBAビジネスレポート
- 注文レポート
- 出荷レポート
- ペイメントレポート
その中で今回紹介する「Amazonビジネスレポート」は、売上実績からアクセス数(PV・ユニットセッション率)等を確認できるデータです。
購買率やカートボックス取得率など、出品者の知りたいデータがギュッとまとめてあります。
そのため「どの商品のアクセス数が多いのか」「いつ売れやすいのか」が一目で判断可能です。
これからの出品戦略に取り入れることができ、出品者にとって有益な情報がつまっています。
ちなみに今回紹介しない「ペイメントレポート」も支出管理のために重要なデータです。
期首残高・税金・配送料などが分かるため、こちらのデータも大事です。
ただペイメントレポート内には「手数料・キャンセル料」等がふくまれており、「純粋な売上実績」を確認したいときは不向きとなります。
そのため効率良く純粋な売上実績を見たい場合は、「Amazonビジネスレポート」に軍配が上がるでしょう。
冒頭で説明したとおり、Amazonビジネスレポートは売上アップのヒントになる数値がそろっています。
販売数・売上が増えた出品者は、ぜひ毎日見ることをオススメします(^^)
Amazonビジネスレポートで見るべき項目をご紹介
Amazonビジネスレポートでは、下記12個の項目を見ることが可能です。
- 注文商品売上
- 平均販売価格
- セッション
- ユニットセッション率
- 注文された商品数
- 合計注文商品数
- 品目あたりの平均売上
- 品目あたりの平均商品数
- ページビュー
- カートボックス獲得率
- 注文品目数セッション比率
- 平均出品数
もちろん全て重要ですが、毎日すべての項目をチェックするのは時間・労力がかなりかかります。
そこで今回は、12個の中でも特に重要である
- 注文商品売上
- 平均販売価格
- セッション
- ユニットセッション率
を中心に説明します。
ちなみに「Amazonビジネスレポートを見る方法は、「amazon seller central>レポート>ビジネスレポート」の順番で進みます。
ページビューとセッションの違い
アクセス数を数える点は似ていますが、ページビューとセッションは異なります。
ページビュー | 同じ人が商品ページに「100回」アクセスすると、100回とカウント |
セッション | 同じ人が商品ページに「100回」アクセスしても、1回とカウント |
ちなみに「ユニットセッション率」は、セッション数に対してどのくらい商品が売れたかです。
つまりセッションが100回あり、購入者が10人ならば、ユニットセッション率は「10%(100回÷10人)」となります。
また、2022年3月末より、ページビューとセッションが「モバイルアプリ」「ブラウザ」で分けて表示されています。
Amazonで出品をするときに重要な知識なので、覚えておきましょう!
売上を増やすカンタンな方程式
上記はよく見る「売上」の方程式ですが、まとめると「たくさんのお客さんが、コストの高い買い物を、高い頻度でする」ことで売上は上がります。
一方、Amazonで売上を増やすためには「アクセス数」「購買率」「客単価」が大事です。
アクセス数 | 商品ページのアクセス数が多ければ、商品を買う可能性がある人が増えます。 |
購買率 | 買ってくれる人が増えれば、売上が増加します。 |
客単価 | 購入者一人当たりが支払う金額が増えれば、比例して売上も増えます。 |
先ほど例に挙げた方程式をAmazon流に置き換えると「売上=アクセス数×購買率×客単価」となります。
それでは次章から、じっさいにAmazonビジネスレポートを活用する方法を紹介します。
Amazonビジネスレポートを基に売上げアップさせる方法は?
「売上=アクセス数×購買率×客単価」を、Amazonビジネスレポートの項目に当てはめてみましょう。
すると「注文商品売上=セッション×ユニットセッション率×平均販売価格」となります。
セッション数は多いのに売上が少なければ、「ユニットセッション率」「平均販売価格」に問題があるとわかります。
掛け算なので、どれか一つがゼロ(もしくは少ない)だと売上にマイナス影響です。
もちろん前提として、商品自体の魅力も関係するでしょう。
ただ、他出品者が同じ商品を販売して自社だけが売れないケースなどは、「セッション・ユニットセッション率・平均販売価格」に問題があることも多いです。
セッション・ユニットセッション率・平均販売価格が低いときの対策
どれか一つ低いときは、対策がひつようです。
対策内容を先にまとめるので、参考にしてください。
対策 | |
セッションが低い | ・SEO(検索キーワード)対策 ・広告の見直し ・商品名の見直し |
ユニットセッション率が低い | ・商品情報の見直し ・画像の改善 |
平均販売価格が低い | ・キャンペーン販売 ・セット品展開 |
それでは次章から、一つずつ説明していきます。
セッションが低いときの対策
セッション(アクセス)が低いときは、そもそも購入者が商品を見つけていません。
その場合は、商品名を変更したり広告を見直しましょう。
時間はかかりますが、SEO対策をして商品を検索上位に上げることも大事です。
ユニットセッション率が低い
ユニットセッション率(購買率)が低いときは、購入者が商品ページを見つけても「購入」にいたっていません。
そのため商品の情報を詳しく書き直したり、魅力的な紹介文・画像を作成しましょう。
商品ページ作成では「A+」と呼ばれる、商品紹介コンテンツの活用が必須です。
詳しくは「商品紹介コンテンツとは?作成方法・メリデメご紹介!」を参考にしてください。
平均販売価格が低い
平均販売価格が低いと、薄利多売になります。
もちろん薄利多売でもたくさん売れれば問題はありません。
ただ100個の商品を販売しても、1個の商品を販売して利益が5,000円ならば後者の方が効率も良いです。
たくさん販売しても利益が少しでは、労力だけがかかり切ない結果となります…。
その場合まずは、他社と比較して商品価格の見直しをおこないましょう。
その上で「キャンペーン販売・セット品展開」などの対策をし、平均販売価格を底上げする施策が大切です。
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Amazonビジネスレポートの基本的な見方
ここからはAmazonビジネスレポートの基本的な見方を紹介します。
ビジネスレポートで「日・週・月」を見る
最初に紹介するのは「日」「週」「月」ごとに売上実績を確認する方法です。
月ごとに売上実績を確認すれば、どの月に商品が売れやすいかどうかが分かります。
「日・週・月」は、「amazon seller central>レポート>ビジネスレポート>日付別>売上およびトラフィック」の順番で進めましょう。
進めると画面上部に折れ線グラフがあるページへ飛びます。
下記は注文詳細などの項目がずらっと並べてあります。
折れ線グラフは「期間ごとの売上」「平均販売価格」等を表示でき、画面下部には「期間ごとの売上」などの数字データです。
折れ線グラフを見ることで、視覚的に期間ごとの売上の浮き沈みが判断できます。
そのためとくにシーズン商品を販売する出品者にとっては、有益なグラフです。
期間別の売上実績を確認する方法
「日・週・月」に折れ線グラフを切り替える方法はカンタンです。
画面中心の左側に「表示する」という部分があり、右側に「曜日別・週別・月別」とタブが3つあります。
3つのどれかを押すことで、期間別の売上実績を確認することが可能です。
さらにビジネスレポート右側には、「列の表示/非表示」タブがあります。
こちらのタブでは、ビジネスレポートに表示(もしくは非表示)させる項目の設定が可能です。
グラフを見やすくするためにも、活用しましょう。
折れ線グラフへ項目を追加する
折れ線グラフには、売上・注文商品数などさまざまな項目を追加することができます。
ただあまり項目を追加するとグラフが見にくくなりやすいので、注意してください。
折れ線グラフに項目を追加する方法もカンタンです。
ビジネスレポート下部を見ると「日付・売上額・注文された商品数・合計注文商品数」などの項目が横並びであります。
それぞれの項目下にある「▼」マークを押すと、「グラフに追加する」を選ぶことが可能です。
選択された項目が折れ線グラフに反映されます。
ぜひグラフへ追加したい項目は「注文商品売上」「セッション」「ユニットセッション率」「平均販売価格」です。
どれか一つの項目が低ければ、該当項目を改善しましょう。
繰り返しになりますが、改善方法は下記のとおりです。
対策 | |
セッションが低い | ・SEO(検索キーワード)対策 ・広告の見直し ・商品名の見直し |
ユニットセッション率が低い | ・商品情報の見直し ・画像の改善 |
平均販売価格が低い | ・キャンペーン販売 ・セット品展開 |
セッション数が多ければセールのタイミング時期がわかる
「セッション数」「期間ごとの売上実績」を折れ線グラフに追加すると、セール期間をいつやるのか判断する材料になります。
自社の商品ページが「どのタイミングでよく見られるのか?」「いつ売れやすいのか?」が分かるためです。
ビジネスレポートのダウンロードと注意点
ビジネスレポートをExcel形式でダウンロードすることも可能です。「ダウンロード」ボタンをクリックすると、CSVファイル形式でダウンロードできます。
また、ビジネスレポートは定期的にダウンロードや記録しておきましょう。
こちらのレポートは、直近2年間までしかさかのぼって見ることができないためです。
2年以上前のデータは削除されるため、定期的な記録が大事です。
ビジネスレポートを「ASIN (商品)別」に確認!
ビジネスレポートでは、「親ASIN別・子ASIN別」で見ることも可能です。
親ASIN・子ASINとは、バリエーションのある商品を販売するときに使用します。
たとえばTシャツを販売するときは、親ASINとして商品を登録し、子ASINにTシャツのサイズ(S・M・L)やカラーのバリエーションを登録します。
親ASINと子ASINを同じページで見ると分かりにくいため、別々で見ることが可能です。
親ASINを見るときは「ビジネスレポート」>「親商品別詳細ページ売上・トラフィック」を選択します。
子ASINも同じく「ビジネスレポート」>「子商品別詳細ページ売上・トラフィック」を選択すればOKです。
ちなみに商品別(ASIN別)で確認したいときは、「子ASIN」を選択する方がかなりわかりやすいでしょう。
ただ、こちらも「直近2年間」までのデータしか見ることはできません。
「ダウンロード」ボタンをクリックして、CSVファイル形式で保存しておきましょう。
リアルタイムの売上を売上ダッシュボードでチェック
Amazonビジネスレポートの画面から、リアルタイム(15分ほどの差)で売上を確認することもできます。
ただ、リアルタイム売上は「売上ダッシュボード」から見ることが可能です。
場所はビジネスレポートの左側「売上ダッシュボード」の項目から進みます。
売上ダッシュボードは、前日の売上をすぐに確認できるのがメリットです。
逆にAmazonビジネスレポートは、前日の売上を確認するまでに1日以上かかるケースもあります。
たとえば前日の売上を確認するときは「売上ダッシュボードの日付」>「カスタム」>「前日の日付を入力」の順番です。
最終的に前日の「合計注文商品数」「注文数」「売上額」「平均商品数」「平均注文数」「平均売上/注文商品」を見ることができます。
早く前日の売上実績等を見たい方は、売上ダッシュボードからがオススメです。
まとめ
今回はAmazonビジネスレポートについて解説しました。
ビジネスレポートは、売上・利益を増やすデータがたくさんそろっています。
しかし見るだけではもちろん売上も増えません。
今回紹介したAmazonビジネスレポートを活用した売上の増やし方を参考に、対策を行うことが大事です。
とくに「注文商品売上」「セッション」「ユニットセッション率」「平均販売価格」項目は、売上を増やすために重要です。
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そのため少なくとも上記4つに関しては、定期的にレポートを確認することが大切となります。
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大阪府出身。学生起業でAmazon OEM自社ブランド事業を行いながらコンサルタントして活動。
その後新卒で(株)船井総合研究所に入社し、Amazonを中心としたECコンサルティングに従事。
独立し、ECコンサルとシステム開発を行う(株)NOVASTOを設立。
その後「(株)そばに」にEC支援事業を移管。Amazon販売支援歴10年、Amazon プラチナム・パートナー・エージェンシー認定企業として累計800社のAmazon販売事業者様のサポートし、多数のベストセラー獲得商品、Amazon.co.jp販売事業者ワード受賞企業を複数輩出してきた実績を持つ。
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