Amazonの購入者キャンセルでアカウント健全性に影響!?最新の変更点について解説
2022年6月6日から、Amaonで出品者が「購入者都合のキャンセル」の管理方法が変わります。
「購入者都合のキャンセル」とはそのままの意味ですが、「出品者ではなく購入者の都合で商品をキャンセルする」ことです。
今回の変更点は出品者の「キャンセル率」に影響があるため、しっかり確認しておくことが大事です。
後述しますが、出品者はキャンセル率が2.5%を超えるとアカウント停止のリスクがあります。
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今回の変更は現在Amazonで出品中の方はもちろん、これからAmazonで出品する方にも大切です。
そこでこの記事では、6月6日にAmazonが変更する「購入者都合のキャンセル」について解説します。
ぜひ参考にしてくださいね!
目次
Amazonの購入者都合の注文キャンセルはアカウント健全性に影響がある?
購入者都合のキャンセルは、アカウント健全性に影響する場合があります。
影響するケースとしないケースがあるため、一つずつ見ていきましょう。
キャンセル率の指標に変更点は?
まず今回の変更で、キャンセル率の指標に変更はありません。
今までどおり出品者はキャンセル率を「2.5%未満」におさえる必要があります。
ちなみにここで言うAmazonのキャンセル率とは、公式の定義を引用すると
指定された7日間の注文の合計件数に対し、出品者都合でキャンセルされたすべての注文の割合を表したものです。
カンタンな具体例を出しましょう。
出品者が7日間の内に、10個の商品を出品し、全て販売できたとします。
しかし出品者の都合で5個の商品をキャンセルした場合、キャンセル率は50%です。
前述したとおりAmazonポリシーでは「キャンセル率を2.5%未満に抑える必要がある」としています。
そのため先ほど例に挙げた50%のキャンセル率はもちろんNGです。
出品者のアカウントが停止する可能性もあり、注意が必要となります。
購入者都合のキャンセルは指標に対して影響する?
それでは「購入者の都合」で商品をキャンセルした場合、キャンセル率に影響は出るのでしょうか?
こちらは購入者がどのような方法で商品をキャンセルしたかによって、回答が変わります。
購入者が公式の手順でキャンセルをした場合
購入者が公式の手順でキャンセルをした場合、出品者のキャンセル率に影響はありません。
公式の手順とは、下記のとおりです。
- 購入者がアカウントサービスにアクセスする
- 注文履歴からキャンセルをリクエストする
つまり購入者が自分のスマホ・パソコンを使って、Amazonの注文履歴から「キャンセル」をした場合です。
上記の方法であれば、出品者のキャンセル率に影響は出ません。
購入者が公式の手順でキャンセルすると、出品者の注文管理ページ上部に
購入者がこの注文のキャンセルをリクエストしています。この注文をキャンセルしても、出品者のキャンセル率の指標に対して影響が発生することはありません。
と表示されます。上記の文言が表示されていれば、キャンセル率に影響は出ません。
参考までにその後の流れを説明します。
出品者がキャンセルの理由を入力し、理由は「購入者によるキャンセル」を選択すればOKです。
最後に出品者・購入者に「キャンセル確認メール」が届いたら終了となります。
購入者が非公式の手順でキャンセルをした場合
購入者が非公式の手順でキャンセルした場合、キャンセル率に影響が出ます。
非公式の手順とは、購入者が「マーケットプレイス・メッセージ管理」から商品のキャンセルを依頼した場合です。
マーケットプレイス・メッセージ管理とは、購入者と出品者がメールで連絡を取り合える機能。
たとえば購入者がマーケットプレイス・メッセージを利用して「すみません、やっぱキャンセルで」と出品者に伝えたとします。
その後出品者は「OKです、じゃあこっちでキャンセルしておきますね」とすると、キャンセル率に影響が出ます。
つまり出品者みずからで「注文キャンセル」の処理をすると、キャンセル率に影響が出ると言うことです。
キャンセル率の指標に影響させない方法は?
前述したとおり、キャンセル率が増えると出品者のアカウント停止などの措置が取られることも。
そのためここからは、購入者が商品のキャンセルをしたときに出品者が気をつけるポイントを紹介します。
キャンセル時に注意するべき3つのポイント
購入者都合のキャンセルにも、アカウント健全性に影響がある場合も存在します。
注意すべきは、
- 注文キャンセルが購入者でない場合
- 非公式の購入者都合のキャンセル手順
- 注文キャンセルオプション
の3つのポイントで、具体的には以下で見ていきましょう!
注文キャンセルが購入者でない場合
一つ目は、キャンセルをする人が「購入者」ではない場合です。
つまり出品者が商品のキャンセルをするケース。
ここまでお伝えしたとおり、キャンセル率に影響させないためには「購入者」がキャンセルの依頼をする必要があります。
そのため安易に出品者が「注文キャンセル」の処理をするのはNGです。
もちろん出品者の在庫不足など「出品者の都合」でキャンセルする場合は、出品者がキャンセルの対応をする必要があります。
また購入者へ「キャンセル依頼をしてください」と依頼するのもNGです。
非公式の購入者都合のキャンセル手順
購入者が「マーケットプレイス・メッセージ管理」を通してキャンセルの依頼をしても、出品者はそれに応えてキャンセルをしてはいけません。
このケースでは出品者が購入者に対して
Amazonアカウントでご注文を確認していただけます。アカウントサービスにアクセスして注文履歴をクリックし、キャンセルをリクエストを選択してください。
とメールで伝えることで解決します。
言い換えれば「あなた(購入者)から商品のキャンセルをしてください」と言う意味です。
注文キャンセルオプションの利用
購入者が商品のキャンセルをできるタイミングは、基本「未出荷(出荷準備中)」のときです。
つまり出荷済みの商品であれば、基本購入者はキャンセルをすることができません。
困った購入者が出品者へ「キャンセルでお願いします!」とメッセージで伝えたとしても、出品者が「キャンセルの処理」をしてはいけません。
「購入者の都合で商品をキャンセルする → 購入者がキャンセルの依頼をする & 出品者はアクションを起こさない」と言うことを覚えておきましょう。
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Amazonの購入者都合の注文のキャンセル手順の具体的に何が変わった?
ここからは2022年6月6日の変更で、変更となったページを紹介します。
セラーセントラル内の注文管理ページの変更点はどこ?
購入者が商品の注文をしてから5分後に「キャンセルリクエスト」をした場合、キャンセルリクエストに関するメールが出品者へ届きます。
また出品者の「注文管理ページ」の注文情報真上に
購入者がこの注文のキャンセルをリクエストしています。この注文をキャンセルしても、出品者のキャンセル率の指標に対して影響が発生することはありません。
と言うバナーが表示されるようになりました。
注文レポート変わった部分は?
注文レポートで変わる点は、「is-buyer-requested-cancelation(購入者のキャンセルリクエスト)」と言う項目が増える点です。
商品ごとに表示され、「TRUE」、そうでない場合は「FALSE」と表示されます。
APIの変更点とは?
出品者に対して「購入者のキャンセルリクエスト」を強調表示するため、APIの変更もされました。
ただこの部分は少しマニアックなことなので、軽く目を通していただければと思います。
ちなみにAPIとは「アプリケーション・プログラミング・インターフェイス」の略で、プログラムとWebサービスをつなげる役割を持っています。
Amazonにも「Amazon API」と呼ばれるインターフェイスがあり
- Amazon MWS API(Amazonで販売する商品の管理)
- Amazon Product Advertising API(Amazonアソシエイト・プログラム)
の二つです。
今回変更されるのはAmazon MWS APIで、変更点は下記のとおりです。
- 購入者がキャンセルリクエストをした場合、更新された注文の応答は「ListOrders」で行われる。
- 購入者がキャンセルリクエストをした場合、List Order Itemには「is Buyer Requested Cancel」と「buyer Cancel Reason」の文字列が追加される。
- 「is Buyer Requested Cancel」フラグがTrueに設定される。(購入者がキャンセル依頼をした場合)
- 「buyer Cancel Reason」には、購入者が商品をキャンセルした理由が表示される。
さらに販売パートナー(SP)も上記と同様に、以下の変更を行いました。
- 購入者がキャンセルリクエストをした場合、「orders V0 Gett Order ItemsList」に「isBuyerRequestedCancel」と「buyerCancelReason」文字列が追加された。
- 購入者がキャンセルリクエストをした場合、「isBuyerRequestedCancel」が「True」に設定される。
- 「buyer Cancel Reason」には、購入者が商品をキャンセルした理由が表示される。
【Q&A】Amazonの購入者都合の注文のキャンセル手順の変更点のよくある質問
今回の変更における、よくある質問を以下にまとめてみましたので、見ていきましょう!
1.マーケットプレイス・メッセージ管理で、購入者からキャンセルリクエストが来た場合、引き続き受けることは可能?
前述したとおり、出品者が購入者に応えて代わりに「商品のキャンセル」をすると、キャンセル率に影響が出ます。
購入者の都合で商品をキャンセルする場合は、出品者へ「Amazonアカウントでご注文を確認していただけます。アカウントサービスにアクセスして注文履歴をクリックし、キャンセルをリクエストを選択してください。」と伝えましょう。
2.なぜ注文のキャンセルの変更が行われたの?
「出品者から購入者都合のキャンセルについて通知してほしいと言う要望があったため」とAmazonは説明しています。
3.購入者が公式の手順でキャンセルをした場合、通知方法に変更はある?
2022年6月6日より、キャンセルリクエストの通知は下記の4つに変更となります。
- Eメール
- セラーセントラルの注文管理ページ
- 注文レポート
- 注文APIの処理内容(AmazonマーケットプレイスWebサービスおよび販売パートナー – API)
4.引き続き「マーケット・プレイス・メッセージ」を利用して出品者と購入者が連絡を取ることはできる?
可能です。
さらに出品者が「商品のキャンセル」に関するメールを出品者へした場合「キャンセルに関するメッセージ」と言い、重要なメッセージとして振り分けられます。
そのため出品者が「重要ではないメッセージを受信しない」としても、送付されるので注意です。
何度も繰り返しますが、購入者都合のキャンセルであれば「出品者」は、キャンセル処理などのアクションは起こさないようにしましょう。
5.キャンセルポリシーに変更点は?
キャンセル率のポリシーに変更はありません。
ちなみにキャンセル率は2.5%以上になると、アカウント停止などの影響が出る可能性ががあります。
6.購入者から注文のキャンセルリクエストを受け付けない場合、どうなる?
現時点では「購入者都合で注文をキャンセル」したときに、出品者が注文を出荷した場合でもキャンセル率の指標にマイナスはありません。
まとめ
ここまでご覧いただきましてありがとうございます!
今回の記事では、2022年6月6日のAmazonの購入者キャンセルでアカウント健全性の変更点を、解説しました。
アカウント健全性に影響しないキャンセル方法、お分かりになりましたでしょうか?
セラーアカウントの運用に関して、
- アカウントをBANされてしまった
- 注文キャンセルが多くて困っている
などのお悩みを弊社にお話いただくことが多くございます。
10年溜めたAmazonの運用ノウハウをもとに、アドバイスさせて頂いております。
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監修者紹介
佐藤 秀平
代表取締役 CEO
株式会社そばに 代表取締役 CEO。
大阪府吹田市出身。大阪教育大学卒。
学生起業でAmazon EC事業を立上げ、メーカー在庫処分品販売・OEM商品販売・食品ブランド販売を行い、販売事業者とコンサルタントして活動。その後新卒で株式会社船井総合研究所に入社し、Amazonを中心としたECコンサルティングに従事。
その後独立し、ECコンサルティングとシステム機開発を行う株式会社NOVASTOを設立。その後老舗味噌屋をM&Aし、「株式会社そばに」に社名変更し、EC支援事業を移管。
Amazon販売支援歴10年、累計600社のAmazon販売事業者様のサポート行ってきた実績を持つ。