Amazonの入金サイクルは?入金日の設定方法や早めに回収する方法もご紹介
「Amazonの引当金って一体なに?」
「引当金による影響をなんとか改善したい…」
こんな悩みを抱えていませんか?
こんにちは!Amazon専門コンサルティングカンパニー「株式会社そばに」コラム編集部です!
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Amazonでは、売上金が振り込まれる際に、売上の約50%が引当金として一時的に留保される仕組みとなっています。
これは、Amazonに売上の一部を勝手に奪われているということではありませんので、安心してくださいね。
しかし、この引当金の存在によって、キャッシュフローが悪くなってしまう場合もあるでしょう。
せどりをしている方にとっては、仕入れに大きな影響を及ぼしたり、企業の場合は商品の入荷に支障を来たしたりする可能性も考えられます。
そこでこの記事では、そんな引当金の概要や、引当金の影響を最小限に抑える方法について解説します!
キャッシュフローを改善したいという人は、ぜひこちらの記事でその対処法について理解しておきましょう。
なお我々そばには、これまでに600社以上のコンサル実績があり、Amazonジャパン合同会社様との共同セミナーを複数開催しています。
これまでに培ってきた知見と経験をもとに解説しますので、きっとお役に立てるはずです。
ぜひ、最後までご覧ください!
目次
Amazonの引当金とは?
まずは、引当金について理解していきましょう!
引当金とは、購入者からの「返品」や「返金」に備えて、留保されるお金のことです。
つまり簡単にいうと、Amazonでは何かトラブルが発生したときのために売上の一部を取っておく制度があるということですね。
引当金と聞くと、売り上げ金の回収が遅くなるというデメリットを感じる人が多いかもしれません。
しかし一方で、返金申請が発生した場合にAmazonが自動的に対応してくれるため、返金対応の手間が省けるメリットもあります。
では、引当金はどの程度留保されるのでしょうか?
引当金の割合は約50%です。
例えば、10万円の売上が上がっている場合は、5万円を引当金として差し引かれて入金されます。
引当金として差し引かれた残り5万円は、留保が解除されてからの入金となります。
ただし、割合は出品者のアカウント健全性によって上下しますし、引当金が発生しないケースもあるので覚えておきましょう!
(※引当金の内訳や計算方法は、開示されていません)
実際に、Amazonでは引当金が発生する理由として、次のことを明示しています。
未解決のAmazonマーケットプレイス保証申請がある
Amazonマーケットプレイス保証が申請されると、処理が完了するまで申請金額が留保されます。Amazonマーケットプレイス保証の解決には最長で14日、またはそれ以上かかる場合もあります。処理が完了すると、引当金は留保が解除されます。
1つまたは複数の注文で払い戻し(チャージバック)を受け付けた
出品者のアカウントで、過去90日以内の取り引きにおいて払い戻し(チャージバック)が発生している場合、アカウントの残高の一部が引当金として留保されることがあります。すべての払い戻し(チャージバック)の処理が完了すると、引当金は留保が解除されます。
出品者のパフォーマンスが基準を下回っている
パフォーマンス指標が基準を下回る場合に、アカウントの残高の一部が引当金として留保されることがあります。多くの場合、パフォーマンス指標が基準より低いのは、保証申請、払い戻し(チャージバック)、返品の発生率が高いからです。
アカウントが審査中
出品者の販売実績や出品用アカウントに予想外の変化が見られた場合、または、新しい出品者で配達にかかる見込み時間が決済期間より長い場合は、アカウントの残高の一部が引当金として留保されることがあります。
現地の法令により、出品者の所得税を控除することがAmazonに義務付けられている(ストアによって異なる)
税務登録のステータスや、売上げに基づく所得税の源泉徴収および支払いを行うAmazonの責任に基づいて、売上金が留保されることがあります。
アカウントレベルの引当金は、複数の理由によって同時に適用される場合があります。たとえば、800円の注文に払い戻し(チャージバック)が発生し、400円の注文に対してAmazonマーケットプレイス保証が申請されている場合、それら2つの注文のアカウントレベルの引当金は合計1200円となります。
(引用:セラーセントラル)
引当金が発生している場合は、ペイメントダッシュボード(ペイメントレポート)内の『トランザクションページ』にて「留保中トランザクション」として表示されます。
留保中の取引一覧・留保理由・支払い予定日などをチェックすることが可能です
(※以下の記事で、ペイメントダッシュボードへの手順を画像付きで解説)
🔗Amazonの入金サイクルは?入金日の設定方法や早めに回収する方法もご紹介
また、この引当金が導入されたのは2016年8月15日以降です。
それ以前に新規アカウントを開設した場合は、引当金が適用されないので覚えておきましょう!
引当金の仕組み
引当金は、商品代金が支払われ、発送された商品が購入者の元に届いてから7日間支払いが保留されます。
そして、「返品」や「返金」などの問題が発生しなければ、次回の売上金振込日に振り込まれる仕組みです。
ちなみに、Amazonでは14日周期で銀行口座への振込手続きが行われます。
つまり、引当金の振込手続きが開始されるのは、売上金の締め日から28日後ということです。
(※Amazonの入金サイクルについては、以下の記事で詳しく解説)
🔗Amazonの入金サイクルは?入金日の設定方法や早めに回収する方法もご紹介
引当金の仕訳方法
余談ではありますが、Amazonの売上を確定申告する際に、引当金の仕訳方法を迷われる方もいるかもしれません。
「売掛金にすればいいの?」
「預け金にすればいいの?」
こちらについて調べてみたところ、仕訳方法は様々でした。
『税理士ドットコムみんなの税務相談』で見てみると、ある税理士の回答としては「仮払金」で処理しているとのこと。
しかし、「支払い手数料で仕訳しても問題ないでしょうか?」という相談に対しては、「問題ありません」と回答しています。
もし判断がつかない場合は、税理士に相談して適切に処理するようにしましょう。
引当金を解除する方法はあるの?
引当金は解除できないの?減額されないの?と思うかもしれませんね。
結論からお伝えすると、
- 出品者から「解除申請」を行うことは不可
- アカウント健全性が高まれば、解除または減額される可能性はある
ただし、解除や減額の明確な基準は残念ながら開示されていません。
引当金が差し引かれなくなったセラーや、引当金の割合が引き下げられているセラーがいるという程度に理解してください。
引当金の影響を最小限に抑える方法
引当金については、ある程度対処することが可能です!
そのためには、以下の2つの方法が考えられます。
- 振込リクエストを行う
- 毎日売上が上がる状態を作り上げる
- Amazonマーケットプレイス保証申請に対して迅速に説明する
- チャージバック(払い戻し)が発生するリスクを未然に防ぐ
では、それぞれの方法やポイントについて解説していきますので、ぜひチェックしてみてください!
振込リクエストを行うこと
Amazonでは、売上金に対して振込をリクエストすることが可能です。
この振込リクエストは、24時間に1回のペースで毎日行うことができます。
振込をリクエストすれば、3日前後(土日祝を除く)で入金されます。
(※銀行によって振込のタイミングは異なる)
この仕組みを活用して、引当金を早めに回収することで、キャッシュフローへの影響を最小限に抑えることができるんですよ!
例えば、引当金の留保期間が終わってすぐに振込をリクエストすると、次のようになります。
「引当金が留保される7日間」+「銀行口座への振込3〜5営業日」
=10日〜12日で引当金を回収
このように、Amazonの入金サイクルである14日周期よりも早く回収できます。
振込リクエストは、セラーセントラルより行うことが可能です。
その手順を解説しますので、ぜひ一緒に実施してみてください!
1. 「支払い」>「ペイメント」
【画像挿入】
セラーセントラル画面からメニューを開くと、「支払い」という項目が見つかると思います。
そこにカーソルを合わせると「ペイメント」という項目が表示されるので、クリックしてください。
2.「一覧タブ」>「支払いをリクエスト」
【画像挿入】
注意点としては、「支払いをリクエスト」のボタンが2つあることです。
ここでは「通常の注文」の欄のリクエストボタンをクリックしてください。
また、支払いをリクエストすると、売上金の締め日がリクエスト日に変わることにも注意しましょう。
毎日売上が上がる状態を作りあげる
売上をしっかりと上げることは、キャッシュフローを改善するために重要な要素の一つです。
引当金を早く回収できたとしても、商品が売れなければ資金が減り、商品の仕入れや入荷・製造に影響を与えてしまうでしょう。
もし、売上をもっと伸ばしたいという場合は、以下の2点について改善するよう努めてみてください。
- クリック率の向上
- 転換率の向上
それぞれに該当するポイントは、以下のとおりです。
クリック率の向上 | 転換率の向上 |
---|---|
|
|
上記を達成できているか一つずつチェックしていくことをおすすめします。
もし、具体的な内容を知りたい方は、そばにが提供する以下のホワイトペーパーを活用ください。
3. Amazonマーケットプレイス保証申請に対して迅速に説明する
引当金が発生する原因の一つに、未解決のAmazonマーケットプレイス保証申請が残っているケースがあります。
この処理が完了しない限りは、引当金は保留状態となってしまうので注意してください。
Amazonから詳細情報(発送方法や配達証明など)の提出を求められている場合は、速やかに必要な情報を入力・返信することで、引当金の留保の解除を早めることが可能です。
そして、一点注意しなければならないことがあります。
48時間以内にAmazonに返信しなければ、購入者のマーケットプレイス保証申請が承認され、申請金額が自動的に引き落とされてしまいます。
さらに、アカウント健全性の注文不良率が高まり、Amazonからの出品者評価も下がってしまいます。
マーケットプレイス保証申請に対しては、早めの対応を心がけましょう。
4. チャージバック(払い戻し)が発生するリスクを未然に防ぐ
90日以内にチャージバックが発生した場合にも、引当金が発生します。
そのため、チャージバックが発生しないようにしておくことも重要です。
チャージバックを防ぐためのヒントとして、Amazonで以下の内容が公表されています。
- Amazonから通知されたお届け先住所を使用する。商品を異なる住所に配送したことで何らかの係争が起きた場合、責任は出品者にあります。
- 配送サービスでトラッキングID/問い合わせ番号を使用する。
- 高価な商品については配達確認(サインが必要)を使用する。
- 商品の出荷日付、利用した配送サービス、およびその他のトラッキングに使用できる情報は、注文日から6か月以上経過するまで保管する。
(引用:セラーセントラル)
Amazonから通知されたお届け先住所と異なる住所へ配送した場合は、規約違反となりアカウント停止またはアカウント削除になる可能性があるので注意しましょう!
たとえ、購入者から別住所への配送を依頼されたとしても従わず、購入者側へ登録住所の変更をお願いするようにしてください。
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Amazonでキャッシュフローの悪化を避けるためにすべきこと
Amazonで、継続的に売上を伸ばしていくには、キャッシュフローを安定させていくことも大切です。
そこで続いては、Amazonでキャッシュフローの悪化を防ぐためにやっておくべきことについてお伝えします。
ここでお伝えするのは、次の4つです。
- Amazonでの入金サイクルを理解しておく
- 各銀行の振込のタイミングも把握しておく
- 売上金の締め日を日曜日に設定
- 引当金以外に発生する費用も忘れずに計算
では、一つずつ見ていきましょう!
1. Amazonでの入金サイクルを理解しておく
先述したとおりですが、Amazonの売上金は出品者アカウントを開設し、クレジットカード情報を登録した日を締め日とし、14日周期で銀行への振込手続きが行われます。
そして、その売上金は、引当金が50%分留保されることも忘れずに!
入金サイクルを理解することで、いつどのくらいの売上金が振り込まれるのかを把握しておけるようになります。
Amazonの入金サイクルについて、もっと詳しく知りたい方は以下の記事でチェックしてください!
※🔗Amazonの入金サイクルは?入金日の設定方法や早めに回収する方法もご紹介
2. 各銀行の振込のタイミングも把握しておく
また、14日周期で訪れる入金サイクルは、Amazonが銀行へ振込手続きを行う日だということにも注意が必要です。
どういうことかというと、
入金日=売上金が銀行口座に振り込まれる日ではない
ということです。
振込手続きが行われてから、3〜5営業日ほどで銀行口座に振り込まれますので注意しましょう。
そして、振込手続き開始〜振込の日数は、銀行各社によって異なります。(以下の表参照)
銀行名 | 振込手続き開始日から振込までの期間 |
---|---|
ゆうちょ銀行 | 5日ほど |
三菱UFJ銀行 | 4日ほど |
楽天銀行 | 3〜4日ほど |
みずほ銀行 | 1日ほど |
PayPay銀行 (旧ジャパンネット銀行) |
2〜3日ほど |
振込までの期間が早ければその分、売上金や引当金の回収が早くなります。
ちなみに、上記銀行の中で、振り込みまでの期間が一番早いのはみずほ銀行です。
「振り込み手続き開始のお知らせ」メールが届いてから、翌日には入金が完了します。
ただし、銀行によって手数料が異なるので、コスト面も踏まえてベストな選択ができると良いですね!
3. 売上金の締め日を日曜日に設定
売上金は、Amazonが振込手続きを開始してから銀行口座に振り込まれるまでに、3〜5営業日かかります。
しかしその間に、土日祝日をまたぐと振込日はさらに伸びてしまいます。
例えば、振込みまで5営業日かかり、土日をまたぐ場合を考えてみましょう。
この場合、振込みまでに実質7日かかることになります。
Amazonの入金サイクル(14日周期)を含めると、締め日から売上金の振込みまでは合計21日です。
もし、最短で売上金を手元に回収したいという場合は、締め日(出品者アカウント開設日)を日曜日に設定しましょう。
日曜日が締め日の場合、振込みまでに最大5営業日かかったとしても金曜日には振り込まれるので、土日をまたがずに済みます。
このように、売上金の締め日を調整することも効果的です。
4. 引当金以外に発生する費用も忘れずに計算
売上金を計算する場合は、引当金以外のコストも含めて計算しましょう!
例えば、次のようなコストが考えられます。
- 販売手数料(多くの場合8〜15%、商品による)
- FBAの在庫保管手数料
- FBAの配送代行手数料
- 月額登録料(大口出品者の場合)
- 基本成約料(小口出品者の場合)
など。
利用状況によって異なりますが、支出面もしっかりと考慮して、使える資金を把握することが大切です。
安定的な利益の向上で、キャッシュフローを改善したいなら運用代行もおすすめ!
キャッシュフローを安定させるには、安定的に利益を出し続けられることも重要でしょう。
しかし、
「利益を安定させるための戦略やノウハウがない」
「そこまで多くの時間をかけられない」
このような状況にある場合は、アカウント運用代行へ依頼することをおすすめします。
アカウント運用代行は、Amazon販売のプロが代わりに販促活動を実施するサービスです。
サービスによっては、出品登録〜カスタマーサポートと一気通貫で対応してくれるケースもあるので、人的リソースが足りない場合にも重宝しますよ。
出品登録からカスタマーサポートまで一気通貫!そばにのアカウント運用代行
そばにのアカウント運用代行では、以下のメニューのとおり、出品登録〜カスタマーサポートと一気通貫でのサポートを実施しています。
そして商品ページ作成・SEO対策・広告運用・レビュー施策など、販促面においては、現状を分析・検証した上で最適化するための戦略を提案しています。
もしかすると、売上を伸ばそうとして新しい試みを考える人も多いかもしれません。
しかし、戦略を最適化するだけで、大幅な売上アップを見込むことは十分に可能です。
実際に、弊社のクライアント様には、1年以内の100万円/月の売上アップを達成したケースが複数あります。
【CASE:雑貨】売上約207万円/月(前年比334.15%)達成
雑貨を取り扱うクライアント様のケースでは、契約当初約62万円/月だった売上を、1年で約207万円まで引き上げました!
行った施策は、
- SEO最適化
- 画像最適化
- 広告運用最適化
- レビュー施策
- 配送面の強化
主に上記5つです。
クライアント様の現状を分析・検証し、商品ページをリニューアルしたり、商品画像を制作したりしました。
また、配送面にも弱みがあったため物流会社のご案内なども行いました。
とても地道ではありますが、一つひとつの施策を最適化することで、大幅な売上を達成することができました。
「分析や検証を行うのが苦手だから、代わりにお願いしたい!」
「自社にあった戦略を立ててほしい…」
こんな風にお考えでしたら、一度そばににご相談ください。
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※お電話からのお問い合わせは初めに一次受付にてご対応となります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
この記事では、引当金について解説しました。
引当金のポイントとしては、
- 売上金から引当金が差し引かれて振り込まれる
- 引当金は、売上金の約50%差し引かれる
- 購入者からの「返品」や「返金」に備えて留保されるお金
- 商品が届いてから7日間留保される
- Amazonからの評価を高めることができれば、解除または減額の可能性がある
これらのことを押さえておくと良いかと思います
引当金が差し引かれるという想定外の出来事によってキャッシュフローが悪化したという人は、次回以降適切に対処できるよう、ぜひこの記事で引当金について理解を深めておきましょう!
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このようにお考えでしたら、きっと参考になるはずです。
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大阪府出身。学生起業でAmazon OEM自社ブランド事業を行いながらコンサルタントして活動。
その後新卒で(株)船井総合研究所に入社し、Amazonを中心としたECコンサルティングに従事。
独立し、ECコンサルとシステム開発を行う(株)NOVASTOを設立。
その後「(株)そばに」にEC支援事業を移管。Amazon販売支援歴10年、Amazon プラチナム・パートナー・エージェンシー認定企業として累計800社のAmazon販売事業者様のサポートし、多数のベストセラー獲得商品、Amazon.co.jp販売事業者ワード受賞企業を複数輩出してきた実績を持つ。
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