Amazonブランド登録(Amazon Brand Registry)がマストな理由と登録手順
お世話になっております。
株式会社そばにAmazonコンサルタントの佐藤です。
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当サイトをご覧頂きありがとうございます。
今回は、Amazonにおける「ブランド登録の重要性」について書いていきます。
先日も、アマゾンジャパン様と商標取得をかんたんに行えるCotoboxさまと共同セミナーを開催しましたが、Amazon物販におけるブランド登録は優位性になる施策から、やっていないと損している可能性が高いので本記事をお読みいただき登録してみてください!
それでは早速本題に行ってみましょう。
目次
1. Amazonブランド登録(Amazon Brand Registry)とは
世界中で50万以上のブランドが利用している「Amazonブランド登録(Amazon Brand Registry)」とは、Amazonへ出品する際に、ショップやブランド情報などを事前に登録しておけるサービスです。
登録すると、ブランドの構築と保護に役立つツールが使用できるようになり、販売者の信頼を守ることや、顧客体験の向上につながります。
ブランド構築では、例えばAmazonの商品詳細ページで、ショップやブランド設立の背景や商品紹介ができます。また、ストアページやスポンサーブランド広告で認知度を高めることや、Amazonブランド分析でこれらの効果についてのレポートを元に改善に活かすことも可能です。
ブランド保護のためのツールとしては、出品情報の確認や不正確なコンテンツの削除に役立つ「自動プロテクション機能」などが利用できます。これにより、商品の相乗り出品や違反の疑いのある出品者に対し、迅速に対応できるようになります。
2. Amazonブランド登録(Amazon Brand Registry)における商標の種類
Amazonブランド登録(Amazon Brand Registry)の利用時には、登録を希望する国ごとの有効な商標(登録保留中または登録済み)が求められます。
本章では、Amazonブランド登録に必要な「文字商標(テキスト商標)」と「図形商標(画像商標)」について解説します。
2-1. 文字商標(テキスト商標)は、キーボードなどでタイプできる単なる文字を示す
文字商標(テキスト商標)とは、キーボードなどでタイプできる文字のみで構成された商標を指します。
商標登録時に「標準文字」として出願することで、フォントやデザインを指定せずに文字のみを保護できます。
2-2. 図形商標(画像商標)は、データ加工が必要なデザイン化されたものを示す
図形商標(画像商標)とは、文字・図形・数字などにデータ加工を施し、デザイン化した商標です。
図形商標(画像商標)は、語句だけでなくデザインも含めての登録になるため、異なる文字でも明らかにデザインを真似しているような商標なども除外できます。
2-3. 申請時のブランド名と一致していなければならない
Amazonブランド登録(Amazon Brand Registry)に使用する登録商標のテキストは、申請時のブランド名と一致している必要があります。
商標を登録する際には、Amazonへ申請したいブランド名と同じであるか確認するようにしましょう。
3. Amazon Brand Registryでブランド登録をするメリット
Amazon Brand Registryでブランド登録をするメリットは、大きく3つあります。
- ブランドイメージを構築できる
- 宣伝・マーケティングに活用できる
- 商標権侵害を防止できる
それぞれの詳細を解説していきます。
3-1. ブランドイメージを構築できる
Amazonブランド登録(Amazon Brand Registry)をすると、ブランド専用のAmazonストアを開設できます。
※引用元:お布団工房
商品やブランドに込めた思いやこだわりなどを、ストーリー性のあるコンテンツとして公開することで、ブランドイメージの構築に役立ちます。
先日弊社とセミナーを開催した、Amazon日本ストアにも掲載されているお布団工房様のブランドストアは非常に参考になるかと思います。
ここ数年は、Amazon内でもブランドを訴求するコンテンツが増えてきており、差別化としても影響が大きくなってきております。
複数商品があり、Amazon内でブランドを強化していきたい場合は、漏れなく設定して欲しいコンテンツです。
下で解説する、スポンサーブランド広告のリンク先にも設定するので、広告の費用対効果を左右するコンテンツにもなります。
また、複数の同じような商品から選ぶ時には、ユーザーはより信頼できるブランドを選択するでしょう。ブランドストアがあることは、信頼性の高さにもつながります。
3-2. 宣伝・マーケティングに活用できる
Amazon Brand Registryでブランド登録をすると、他の出品者よりも優位な位置に、スポンサーブランド広告を掲載できるようになります。
現在、Amazonブランド登録をしていることで、出稿できるようになる広告は、以下の3つで構成されます。
- スポンサーブランド広告
- 商品コレクション
- ストアスポットライト広告
- 動画広告
- スポンサーディスプレイ広告
ユーザーがブランド名をクリックすると、登録したAmazonストアや商品一覧ページへ遷移し、商品購入率のアップやブランド認知度を高めるなど、宣伝・マーケティングに活用できます。
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3-3. 商標権侵害を防止できる
Amazonには「すでに商品詳細ページが存在する商品について、重複したページを作成しない。」という規約 [※] があります。
これにより1つの商品で複数のストアを比較できるため、ユーザーはサイトを巡回することなく、スムーズに買いたい商品を探せるようになっています。
しかし、自社ブランドで販売をしている際「画像を流用した類似カタログを立ち上げ」られたり、自社のカタログに「他社が相乗り」してきたりというケースは良くあります。
その際に、商標登録及び、Amazonブランド登録をしていると、不当な出品を取り下げさせやすくなります。
Amazonブランド登録では、このような違反行為を報告する機能や、不正商品を見つけるための検索機能が使えるため、商標権侵害の防止ができるというメリットがあります。
※引用元:商品詳細ページの規則 – Amazon seller central
更に、Amazonでブランドの保護を目指す場合は、偽造品が購入者の手に渡ることを事前に防止する商品のシリアル化サービス、Transparencyも検討してみて下さい。
4. Amazon Brand Registryでのブランド登録の手順
Amazon Brand Registryでのブランド登録の手順は、以下の通りです。
- 商標登録の確認
- Amazon Brand Registryの登録
- 新規ブランド申請
- 申請が受理されると確認コードが届く(数日かかる)
- 確認コードを送信
1つずつ解説をしていきます。
4-1. 商標登録の確認
Amazonブランド登録は、商標登録をしていることが必須です。商標登録のための期間は、承認までに2ヶ月~14ヶ月かかることもあるため、商標登録がまだの方は、早めに出願しておくようにしましょう。
商標を取るというと「弁理士に依頼して〜」と初めての方は難しく感じるかもしれませんが、実は非常に簡単に商標取得が出来るようになっています。
オススメは、弊社とも共同セミナーを何度も開催させて頂いている「Cotobox(コトボックス)」というサービスです。
Cotoboxは、オンラインで商標登録を弁理士に依頼できるサービスです。初めての商標取得でも簡単操作で最短3分にて完結できます。
その後の面倒な手続きは、経験豊富な弁理士に任せることができます。
多くの作業を最新のシステムを活用してを自動化しているため、弁理士による商標登録にかかる時間とコストを抑え、弁理士に直接依頼するよりリーズナブルでスピーディーに手続きができるのがメリットです。
Cotoboxの料金は、1区分あたり総額(印紙代込み)52,300円〜です。
費用の内訳として、調査費用は無料、出願手数料6,600円、登録手数料16,500円、印紙代が29,200円となっています。
実は、私もサービスインの2016年ごろから継続して利用しているサービスです。
既にブランドが存在して商標取得がまだの方も、これからブランドを作るときに名称を検討している方も是非使ってみてください。Cotoboxは、以下のバナーからご登録下さい。
4-2. Amazon Brand Registryの登録
商標が取得できたら、早速Amazonにブランド登録を行いましょう。意外とここからの手順がややこしいので、詳しく解説していきます。
① 下記より、Amazon Brand Registryへアカウント登録します。
② ページ下部にある「今すぐ始める」をクリックし、国を選択します。
③ Amazon seller central(セラーセントラル)で使用しているアカウントでログインします。まだの方は、下記より登録できます。
4-3. 新規ブランド申請
①「新規ブランドの登録」をクリックします。
② 登録に際して必要な情報をチェックします。
|
問題なければ「ブランドの登録」をクリックします。
③「ブランド情報」を登録します。
→商標登録の表記と一致している必要があります。大文字小文字の区別もあります。
→日本を選択して下さい。
→登録済みの場合は、登録番号ですが、出願中の商標で申請する場合は、申請番号でも大丈夫です。
→商品のブランド名が印字された商品画像をアップロードしてください。合成写真だと弾かれるケースがあります。 |
登録番号を入れて「確認」ボタンを押すと、新しい選択肢が出てきます。
出願中であればこちらで「出願中」を選択して下さい。そして、文字商標か図形商標かを選択して下さい。
商品情報を入れると、審査が迅速に行われますが無くても大丈夫です。
入力できたら「次へ」をクリックします。
④「出品アカウントの情報」を登録します。
→セラーとして出品しているか、ベンダーとしてAmazonに卸しているかを選択します。
→ブランドを主に利用したいカテゴリを選択します。
→販売済みの場合は、売れているASINを選択します。 |
入力できたら「次へ」をクリックします。
⑤「流通とライセンス情報」を登録します。
→自社の商品を卸しているかをYesかNoかで選択します。卸していないを選択すると、相乗り出品を排除する際に参考にされる情報です。
→自社のブランドの商品をどこの国で販売しているかを選択します。
→自社のブランドをどこかにライセンス販売しているかを選択します。
|
入力できたら「送信」をクリックして完了です。
4-4. 申請が受理されると確認コードが届く(数日かかる)
① 数日後、ブランド保有者のメールアドレス宛てに「確認コード」のメールが届きます。
4-5. 確認コードを送信
① Amazonセラーセントラルへ確認コードの送信を求めるメッセージが届きます。
Verification code is here: xxxxxxxxxxxxxxxxxxxx (←ここに確認コードを入力) |
と記載し、返信しましょう。
② 数分後、「Congratulations! ○○(ブランド名)」というメッセージが届いたら、登録完了です。
と、あまぁここで終わってしまっているブログが多いのですが、ここからが大事なポイントです。
現状は、Amazon Brand Registryに自社の商標が登録出来た状況です。
ここから実際に利用するセラーセントラルのアカウントに権限付与をする必要があります。この手順が抜けているケースが多いです。
4-6. ブランドの利用権限付与
Amazon Brand Registryのメニューから、「管理」→「販売特典へのアクセス」をクリックします。
新規ストアの追加をクリックして、権限を付与したいブランドと、該当のセラーセントラルアカウントを選択して完了です。
ただし・・・
これでもスポンサーブランド広告やブランドストアの作成が出来ないことがあります。
Amazon Brand Registryからセラーセントラルへの権限付与がシステム的に上手く完了していないケースです。
その場合は、Amazon Brand Registryのサポートとセラーセントラルのカスタマーサポートに連絡しましょう。
5. 実際に登録後に活用する
Amazon Brand Registryへの商標の登録と、セラーセントラルへの権限付与が完了したら、実際に活用していきましょう。
5-1. スポンサーブランド広告を出稿する
Amazonの「スポンサーブランド広告」とは、最大3点の商品を商品の詳細ページやAmazonの検索結果に表示できる機能です。ブランドロゴや見出しを設定することで、注目されやすくなります。
スポンサーブランド広告は、広告キャンペーンマネージャーの「キャンペーンを作成する」から作成しましょう。広告フォーマット・リンク先・見出しなどを設定し、最大3点の商品を掲載できます。
5-2. Amazonストアを構築しブランディングを向上させる
Amazonストアを構築し、ブランディングを向上させましょう。Amazonのストアビルダーを用いることで、デザインに関する専門知識がない方でも簡単に作成できます。
Amazonセラーセントラルの「ストア」タブから、作成を進めましょう。ブランド名やページの説明などを入力し、商標のアップロードをして審査の承認を待ちます。
ストアが承認されると、スケジュール設定や ストアのバージョンの作成ができるようになります。
5-3. 商標権侵害について通報する
Amazon上で権利を侵害するような出品を発見した場合は、商標権侵害について通報できます。
Amazon Brand Registryにログインし、「保護」→「権利違反の申告」をクリックし、知的財産権の侵害に関する申告フォームから申告しましょう。申告の際には、連絡先情報・商標番号・特許番号・著作物のリンクなどの入力が必要です。
5-4. BrandAnalyticsを活用する
Amazon Brand Registryに登録すると、アカウントページにBrandAnalyticsが自動的に表示されます。
BrandAnalyticsでは、ブランドのデータとAmazon全体のデータを組み合わせたデータが閲覧可能です。
人気のある検索キーワードや、各検索キーワードで最もクリックされた商品、顧客の人口統計、顧客の行動などのデータを分析し、マーケティングに活かしましょう。
6. まとめ
ここまで、Amazonブランド登録(Amazon Brand Registry)の特徴・メリット・商標登録の要件・登録手順・活用方法について解説してきました。
Amazon Brand Registryにブランド登録すると、ブランドの構築と保護に役立つ一連のツールが使えるようになり、マーケティング施策や顧客体験の向上に役立ちます。
文字商標(テキスト商標)や図形商標(画像商標)の登録には2ヶ月~14ヶ月、Amazonブランド登録の申請には数日かかるため、早めに登録しておくようにしましょう。
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Amazonブランド登録を用いて、広告効果やブランディングの向上、商標権侵害の抑制、アナリティクスデータによる分析など、マーケティングに活かしていただければと思います。
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※設定や手続きなどのご不明点はこちらからテクニカルサポートにお問い合わせください。
※お電話からのお問い合わせは初めに一次受付にてご対応となります。
大阪府出身。学生起業でAmazon OEM自社ブランド事業を行いながらコンサルタントして活動。
その後新卒で(株)船井総合研究所に入社し、Amazonを中心としたECコンサルティングに従事。
独立し、ECコンサルとシステム開発を行う(株)NOVASTOを設立。
その後「(株)そばに」にEC支援事業を移管。Amazon販売支援歴10年、Amazon プラチナム・パートナー・エージェンシー認定企業として累計800社のAmazon販売事業者様のサポートし、多数のベストセラー獲得商品、Amazon.co.jp販売事業者ワード受賞企業を複数輩出してきた実績を持つ。
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