Amazon出品にアカウント健全性指標とは?追加された「追跡可能率」の詳細も説明します。
お世話になっております。
株式会社そばにAmazonコンサルタントの若月です。
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当サイトをご覧頂きありがとうございます。
昨年12月にAmazonから出品者に向けて、
今後の発送に関わる重大なお知らせが届いたことをご存知でしょうか?
↓その内容がコチラ↓
2021年4月1日より、購入者へ満足度の高いサービスを提供するためにアカウント健全性の指標として「出荷遅延率」「出荷前キャンセル率」に加えて「追跡可能率」を【新たな指標】として導入します |
というもの。
Amazonアカウント健全性が低くなると出品停止やアカウント停止(サスペンド)の可能性もあります。
今回は、新たに追加された「追跡可能率」の詳細も含めてパフォーマンス指標の概要について書いていきます。
パフォーマンス指標をよく理解し、しっかり対策をするようにしましょう。
目次
1. アカウント健全性とは?
Amazonには購入者へ満足度の高いサービスを提供するために、Amazonが求めるパフォーマンス目標として元々4つの指標が設けられていました。
それが
①注文不良率(ODR)
②キャンセル率
③出荷遅延率
④期日内配送率(OTDR)
というもの。
そして、2021年4月1日より
⑤追跡可能率(VTR)
というものが追加になりました。
この指標は何かというと
【Amazonのポリシー遵守しているか?】
ということです。
アカウント健全性が非常に低くなると
・アカウントの停止(サスペンド)
・出品制限
などのペナルティが課されることも。
なので、アカウント健全性は定期的にチェックするようにしましょう。
▼アカウント健全性のチェック方法▼
セラーセントラル内の「アカウント健全性ダッシュボード」を確認します。
【確認方法】セラーセントラル▶︎パフォーマンス▶︎アカウントの健全性
2. 5つのパフォーマンス指標の概要
5つの指標にはFBAに適用されるもの、自己配送のみに適用されるものがあります。
それぞれの概要と共に説明していきます。
①注文不良率(ODR) ②キャンセル率 ③出荷遅延率 ④期日内配送率(OTDR) ⑤追跡可能率(VTR) |
①注文不良率(ODR)
注文不良率とは、顧客満足度を維持する能力があるかどうかを注文日から起算して60日間の合計注文数に対して注文不良数を割合で示したものです。
主に下記3つが評価基準となります。
——-
・低い評価
・承認されたAmazonマーケットプレイス保証申請
・クレジットカードのチャージバック
——-
Amazonのポリシーでは、注文不良率を1%未満に抑える必要があり、注文不良率が1%を超えると出品停止やアカウント停止(サスペンド)になる場合があります。
▼3つの評価基準の概要▼
・低い評価
低評価率は、注文日から起算して60日間に低い評価を付けられた注文数を全注文数で割った数です。
また、低評価率は購入者に表示される評価とは異なる場合があります。
(購入者に表示されるものは、評価を受け取った日から起算して算出)
ここで低い評価とされるのは、星1つまたは2つの評価を指します。
なので、購入者から低い評価を受けた場合は、
問題の特定をした上で購入者にいずれかの方法で連絡を取り対応することをAmazonも推奨しています。
評価管理機能を使用して低評価を削除する
評価メニューより購入者に直接連絡を取って、メッセージを介して低評価を削除してもらえるように対処するという方法があります。
問題点をヒアリングし、解決法を提案することで削除をしてもらえるように持っていくという流れになります。
【操作方法】 「パフォーマンスメニュー」評価を開く ↓ 該当する注文番号の行のアクション列にある「購入者に連絡」を選択 ↓ メッセージを送信 |
Amazonに削除依頼をする
購入者が誤った評価を送信したと思われる場合や、
Amazonの設定する削除要件を満たしている場合は
評価の削除を依頼することが出来ます。
【操作方法】 「パフォーマンスメニュー」評価管理を開く ↓ 該当する注文番号の行のアクション列にある「削除をリクエスト」を選択 |
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・Amazonマーケットプレイス保証申請率
そもそもAmazonマーケットプレイス保証とは、商品の初期不良や配送の遅れなどが生じた時に購入者がマーケットプレイス保証を利用し、Amaonより返金を受けることができるという制度です。
Amazonマーケットプレイス保証申請率は、注文日から起算して60日間に該当する保証申請が行われた注文数を全注文数で割った数のことを指します。
主に下記3つが評価基準となります。
——-
・承認済みで、かつ出品者のアカウントから請求金額が引き落とされた申請
・申請の受領後に購入者への返金処理が行われた申請
・出品者またはAmazonが注文をキャンセルした保証申請
・裁決待ちの保証申請
——-
評価から除外されるものも3つあるので、
併せて理解しておきましょう。
——-
・Amazonが承認し、支払った申請
・購入者に対して却下された申請
・購入者が申請を取り消した申請
——–
Amazonマーケットプレイス保証は、問題があったらすぐに申請できるものではなく、事前に出品者と購入者の中でやりとりをすることが申請条件となっています。
つまり、問題が起きた際は購入者からなんらかの連絡が必ず入るので、迅速に対応することが重要となります。
クレジットカードのチャージバック率
クレジットカードのチャージバック率は、注文日から起算して60日間にクレジットカードの問題による払い戻し(チャージバック)が行われた注文数を全注文数で割った数のことを指します。
※クレジットカードの名義人がクレジットカード会社の請求に対して、払い戻しを求めることをチャージバック申請といいます。
どんな時に起こるかというと、
——-
・商品を受領していない。
・商品を返品したが、返金されていない。
・受領した商品が破損品または不良品だった。
——-
という時に、購入者がAmazonでの問い合わせではなくクレジットカード会社に直接異議申し立てをした際に起こります。
また、チャージバック申請の際にも例外があります。
それは【盗難などでの不正使用された場合】というもの。
不正使用によるチャージバックに関しては、出品者が責任を問われることがないようにAmazonの方が保護してくれるので、、不正利用の場合はAmazonに相談するようにしましょう。
②キャンセル率
キャンセル率とは、注文日から7日間の注文に対して、”出品者都合でキャンセル”された注文の割合を表したものです。
キャンセル率はFBAの場合は適用されず、自己配送の場合にのみ適用されます。
適用されないものは下記になります。
——-
・購入者がキャンセルした場合
・保留中の注文や商品をキャンセルした場合
——-
Amazonのポリシーでは、キャンセル率を2.5%未満に抑えるように定められています。
キャンセル率が2.5%を超えると出品停止・アカウント停止(サスペンド)という可能性もあるので、気をつける必要があります。
出来る限り在庫管理をして、在庫切れを起こさないようにするようにしましょう。
③出荷遅延率
出荷遅延率は、注文日より10~30日間の注文のうち、出荷予定日よりも後に出荷通知をしてしまった注文の割合のことをいいます。
これもキャンセル率と同様に、自己配送のみの適用です。
出荷通知が出荷予定日よりも遅れてしまうと、顧客満足指数に影響を及ぼすだけでなく、購入者からの保証申請・低評価・問い合わせが増える可能性があります。
出荷が遅れてしまうだけで、アカウント健全性を悪くするだけでなく、顧客対応も増えてしまうので、出荷予定日までには発送し、出荷通知をするようにしましょう。
④期日内配送率(OTDR)
期日内配送率は、購入者が商品を配送予定期間内に受け取った割合のことを指します。
この数字は、お問い合わせ伝票番号に基づいて算出されることから、伝票番号情報のある出荷商品の割合も表示されます。
他の基準に比べて、期日ない配送率はサスペンドなリスクはほとんどありません。
しかし、追跡可能な配送は追跡できない配送に比べて、注文不良率が6割も少ないことがAmazonの調査結果で出ているので、追跡可能な配送方法にすることで問い合わせなどは減らすことが出来ます。
⑤追跡可能率(VTR)
これが新たに追加された指標で、2021年4月1日から適用されます。
詳細として発表されているのは
——-
・合計金額が2000円以上の注文に対して、正しい配送会社名とトラッキング番号・問い合わせ伝票番号の入力が必須
・Amazon上で追跡可能な配送会社の利用をしなければいけない
・注文日より30日間の追跡可能率が95%未満になったカテゴリーは自己配送の資格が停止になる。
——-
というもの。
追跡なしの商品が5%以上あると自己配送の資格が剥奪される、というのも、かなり思いペナルティになってきます。
今から配送会社の選定や契約の準備をしておく必要があります。
<まとめ>アカウント健全性を保っていくための今後の対策とは
いかがでしたでしょうか?
アカウント健全性を保つには、購入者に対して誠意を持って対応することが大事です。
・発送を出来るだけ早く行う
・購入者からのメッセージに早く対応する
・出荷通知を忘れずにする
という基本的なことが必要になってきます。
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対応漏れがないようにタスクシートやリマインドの仕組みを作るようにしていきましょう。
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監修者紹介
佐藤 秀平
代表取締役 CEO
株式会社そばに 代表取締役 CEO。
大阪府吹田市出身。大阪教育大学卒。
学生起業でAmazon EC事業を立上げ、メーカー在庫処分品販売・OEM商品販売・食品ブランド販売を行い、販売事業者とコンサルタントして活動。その後新卒で株式会社船井総合研究所に入社し、Amazonを中心としたECコンサルティングに従事。
その後独立し、ECコンサルティングとシステム機開発を行う株式会社NOVASTOを設立。その後老舗味噌屋をM&Aし、「株式会社そばに」に社名変更し、EC支援事業を移管。
Amazon販売支援歴10年、累計600社のAmazon販売事業者様のサポート行ってきた実績を持つ。