Amazonのスポンサーディスプレイ広告を表示する設定方法を紹介!メリットやデメリットなども解説
Amazonで商品を販売する際、効果的な広告戦略は売上向上の鍵となります。その中でも注目を集めているのが「スポンサーディスプレイ広告」です。この記事では、Amazonのスポンサーディスプレイ広告について詳しく解説し、その設定方法やメリット・デメリットを紹介します。
目次
Amazonのスポンサーディスプレイ広告について
Amazonのスポンサーディスプレイ広告は、売上向上に大きな効果を発揮する広告手法の1つです。ここでは、スポンサーディスプレイ広告の概要や特徴について説明します。
Amazonスポンサーディスプレイ広告とは
Amazonスポンサーディスプレイ広告は、Amazon内外の様々な場所に表示される広告フォーマットです。この広告は、ユーザーの興味関心や過去の行動データに基づいてターゲティングを行い、効果的に商品をアピールすることができます。
スポンサーディスプレイ広告の特徴として、以下の点が挙げられます。
- Amazon内外での広範囲な表示
- ユーザーの行動履歴に基づくターゲティング
- リターゲティング機能の活用
- 画像や動画を使用した視覚的なアピール
この広告は、新規顧客の獲得から既存顧客のリピート購入促進まで、幅広い目的に活用できます。
Amazonスポンサーディスプレイ広告の種類と表示形式
Amazonスポンサーディスプレイ広告には、主に2つの表示形式があります。
- 画像広告
- 動画広告
画像広告は、1つ以上の商品ページをリンク先に設定して、クリエイティブに画像を使用する広告フォーマットです。複数の商品を登録することも可能ですが、その場合は商品がランダムに表示されます。
動画広告は、6〜45秒の動画を使用して商品をアピールする形式です。商品の使用方法や特徴を視覚的に伝えることができ、ユーザーの興味を引きやすいという特徴があります。
これらの広告は、Amazon内の商品詳細ページや商品検索結果ページ、カスタマーレビュー、商品検索結果ページ、おすすめ商品の下の広告枠などに表示されます。さらに、Amazon外部のサイトやアプリ、TwitchやIMDbなどのアドネットワークにも表示されるため、幅広いリーチが期待できます。
Amazonスポンサーディスプレイ広告の費用
Amazonスポンサーディスプレイ広告の費用は、オークション形式で決定されます。広告主が入札額を設定し、その金額に基づいて広告の表示順位が決まります。
費用の相場は以下のようになっています。
- 1クリックあたり5〜10円
- 1ヶ月あたり20万円(売上100万円想定)
ただし、これはあくまで目安であり、実際の費用は商品カテゴリーや競合状況、季節変動などによって変わります。また、最低入札額は設定されていますが、効果的な広告運用のためには、競合他社の動向や自社の広告予算を考慮しながら適切な入札額を設定することが重要です。
スポンサーディスプレイ広告を表示するための設定方法
スポンサーディスプレイ広告を表示するためには、いくつかの設定が必要です。ここでは、その手順を段階的に解説します。
1.キャンペーンを作成する
まず、Amazon広告のキャンペーンマネージャーにアクセスし、「キャンペーンを作成する」をクリックします。表示される選択肢から「スポンサーディスプレイ広告」を選び、「続ける」をクリックします。
次に、以下の項目を入力します。
- キャンペーン名
- ポートフォリオ(使用している場合のみ)
- 開始日と終了日
- 1日の予算
1日の予算は、自社の予算に応じて自由に設定できます。
2.広告グループを作成する
広告グループは、広告キャンペーン内の広告を整理する方法です。後で参照しやすいよう、広告グループ名に分かりやすい名前をつけることをおすすめします。
3.入札方法を決める
入札方法は、広告の目的に合わせて3つのオプションから選択します。
- リーチに合わせた最適化:広告の表示回数最大化を狙う(ビューアブルインプレッション1000回あたりの費用)
- ページの訪問数に合わせた最適化:広告のクリック数最大化を狙う(クリック課金)
- コンバージョンに合わせた最適化:広告からのコンバージョン数の最大化を狙う
通常は「コンバージョンに合わせた最適化」がおすすめですが、商品認知を主な目的とする場合は他のオプションも検討しましょう。
4.広告フォーマットを決める
広告フォーマットは「画像」か「動画」から選択します。画像を選択した場合、広告は自動的に作成されますが、後で変更することも可能です。動画を選択する場合は、Amazonの仕様に合わせた動画を用意する必要があります。
5.対象商品を選ぶ
広告したい商品を選択します。複数の商品を選ぶこともでき、ASINのリストを入力したり、検索したり、リストのアップロードも可能です。
6.ターゲティングを選ぶ
ターゲティングには「コンテキストターゲティング」と「オーディエンス」の2種類があります。
コンテキストターゲティングは、設定したカテゴリーや商品のページにアクセスした顧客に広告を表示するターゲティング方法です。自社商品のページを見たユーザーに広告を表示したい場合などに適しています。
オーディエンスターゲティングは、ユーザーのAmazon内でどのような行動をするかを捉えて、関連性の高いユーザーのグループに広告を表示する方法です。さらに「Amazonオーディエンス」「閲覧リマーケティング」「購入リマーケティング」の3種類から選択できます。
7.クリエイティブを設定する
広告のクリエイティブを設定します。画像広告の場合、以下の項目を設定します。
- ブランド名・ロゴ
- 商品画像
- 見出し
- カスタム画像(任意)
動画広告の場合は、Amazonの仕様に合わせた動画をアップロードします。
8.配信
すべての設定が完了したら、Amazonの審査に提出します。審査に通過すると、広告の配信が開始されます。
スポンサーディスプレイ広告を表示するメリット
スポンサーディスプレイ広告を活用することで、様々なメリットが得られます。ここでは、その主なメリットについて解説します。
新規顧客にリーチできる
スポンサーディスプレイ広告は、Amazon内外の様々な場所に表示されるため、これまでアプローチできなかった新規顧客にリーチすることができます。特に、興味関心が高いと判断される新規のオーディエンスにアプローチできる点が大きな強みです。
インプレッションの増加が期待できる
広告の掲載場所が非常に幅広く、外部サイトにも広告を表示できるため、大きなインプレッション数を獲得することが期待できます。これにより、ブランド認知度の向上に大きく貢献します。
例えば、新商品のプロテインを販売する際、まだ認知度が低い段階でスポンサーディスプレイ広告を活用することで、効果的にブランド認知を強化することができます。
リターゲティングできる
スポンサーディスプレイ広告の大きな特徴の一つが、リターゲティング機能です。リターゲティングとは、過去に自社の商品ページを訪れたものの購入に至らなかった顧客に対して、再度広告を表示する手法です。
リターゲティングのメリットは以下の通りです。
- 購買意欲の高い顧客にアプローチできる
- 商品の再考を促すことができる
- ブランドの印象を強化できる
- コンバージョン率の向上が期待できる
例えば、ある顧客が商品ページを閲覧したものの購入に至らなかった場合、その後のAmazonブラウジング中や外部サイトで関連商品の広告を表示することで、再度の購入検討を促すことができます。これにより、潜在的な顧客を逃さず、売上の向上につなげることが可能となります。
スポンサーディスプレイ広告を表示するデメリット
スポンサーディスプレイ広告には、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、その主なデメリットについて説明します。
顧客獲得単価が上がる
スポンサーディスプレイ広告を運用する際、CPA(顧客獲得単価)が高くなるリスクがあります。これは、広告が表示される範囲が広いため、必ずしも購買意欲の高いユーザーだけでなく、興味程度のユーザーにも広告が表示されるためです。
例えば、通常のスポンサープロダクト広告でCPAが500円だったとします。スポンサーディスプレイ広告を導入した場合、より広範囲に広告が表示されるため、CPAが1,000円に上昇する可能性があります。これは、より多くのユーザーに広告が表示されるものの、実際に購入に至るユーザーの割合が低くなるためです。
効果が出るまで時間がかかる
スポンサーディスプレイ広告は、ユーザーの行動履歴や興味関心に基づいてターゲティングを行うため、効果が出るまでにある程度の時間がかかる傾向があります。
広告配信開始直後は、Amazonのアルゴリズムが最適なターゲットユーザーを特定するために学習期間が必要です。そのため、即座に高い効果を期待するのは難しく、通常1〜2ヶ月程度の運用期間を経て、徐々に効果が表れてくることが多いです。
この期間中は、広告費用が発生するにもかかわらず、十分な売上や利益が得られない可能性があります。そのため、長期的な視点で広告運用を行う必要があります。
Amazonのスポンサーディスプレイ広告を表示する際の注意点
スポンサーディスプレイ広告を活用する際は、いくつかの注意点があります。ここでは、その主な注意点について解説します。
除外ターゲティングを設定できない
スポンサーディスプレイ広告では、特定のユーザーや条件を除外するターゲティング(除外ターゲティング)を設定することができません。そのため、広告を表示したくないユーザーや条件がある場合でも、それらを完全に排除することは難しいです。
この制限により、以下のような課題が生じる可能性があります。
- 不適切なユーザーへの広告表示
- 広告費用の無駄遣い
- ブランドイメージへの悪影響
例えば、競合他社の商品ページを頻繁に閲覧しているユーザーに自社の広告が表示されてしまう可能性があります。このような場合、広告費用が効果的に使われず、また、ブランドイメージを適切に伝えられない可能性があります。
すべての商品が出稿できるわけではない
スポンサーディスプレイ広告を利用するには、いくつかの条件を満たす必要があります。具体的には以下の条件が挙げられます。
- Amazonブランド登録をした出品者であること
- 販売している商品の商標登録をしていること
- 大口出品プランを利用していること
これらの条件を満たしていない場合、スポンサーディスプレイ広告を利用することはできません。特に、小口出品者や商標登録をしていない商品を扱う出品者にとっては、この広告フォーマットを活用することが難しいという制限があります。
まとめ
Amazonのスポンサーディスプレイ広告は、販売者にとって非常に魅力的な広告ツールですが、その運用には専門的な知識と経験が必要不可欠です。そこで、そばにのAmazon支援サービスでは、豊富な実績を持つAmazon広告のプロが、販売者のビジネスの成長に合わせた最適な広告戦略を提案し、運用から分析まで一貫してサポートしています。
スポンサーディスプレイ広告を含む様々なAmazon広告ツールを適切に組み合わせ、総合的なマーケティング戦略を立てることがAmazonでの販売成功の鍵となります。「そばに」のAmazon支援サービスは、まさにそのためのサービスです。
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