D2Cで成功するためのマーケティング戦略&抑えるべきポイントとは?
D2Cは販売者と購入者の距離が近いことも特徴の一つです。
さらに従来のビジネスモデル「BtoB」「BtoC」とは異なり、D2Cでは「どのように取引をするか」「どのようにサービスを届けるか」に重点を置いています。
そのためD2Cのマーケティング戦略も従来とは違います。
せっかくD2Cを取り入れても、マーケティング戦略がうまくいかないと失敗するリスクも。
そこでこの記事では、
- D2Cにおけるマーケティング戦略とは?
- D2Cにおけるマーケティングの戦術4選
を中心にご紹介。
D2CマーケティングはSNSが主戦場です。
SNSを利用するユーザーも増え、D2Cの重要性も高まりつつあります。
ぜひこの記事を参考に、D2Cマーケティングを理解していきましょう!
D2Cにおけるマーケティング戦略とは?
D2CはSNSを利用したマーケティングと相性が良いです。
その中でも、1980年〜1990年代半ばに生まれた「ミレニアル世代」がターゲットとなりやすいです。
SNSを利用してD2Cマーケティングをするときは、下記6つのポイントがあります。
- ユーザーの日常に馴染むコンテンツ作成
- オンラインで完結する導線作り
- 体験や共感を重視
- 画像や動画コンテンツも重視
- ユーザーの意見を尊重
- 口コミを活用
それぞれ次章から紹介していきましょう!
ユーザーの日常に馴染むコンテンツ作成
まず、D2Cで商品をSNSに宣伝するとき「広告っぽい広告」はNG。
あくまで自然にユーザーの日常へ入り込むコンテンツ作成が大事です。
理由はカンタンで、ユーザーは広告を見るためにSNSを利用していないためです。
ファッション好きな方は「コーディネート」や「春夏の新作」を見るため、ファッションブランドのアカウントをフォローします。
逆に宣伝感が強すぎると、ユーザーは離れていきます。
そのためSNSを利用してマーケティングをするときは、他ユーザーが投稿した内容と馴染むことが大事です。
もちろん同時に、投稿した内容がスルーされないようにする必要もあります。
「馴染ませつつ、ユーザーが気になる内容」を投稿することが、D2Cマーケティング戦略としても大事です。
オンラインで完結する導線作り
もしSNSで宣伝した服をユーザーが欲しいと思っても、購入する方法がわからないと販売機会の損失です。
そのため服を宣伝をするときは、あわせて購入ページへとぶURLを貼る等の導線作りが大切です。
プロフィールに公式サイトのURLを貼っておくのも有効でしょう。
体験や共感を重視
D2Cのターゲットは、コスパの良さだけで購入を決めません。
もちろん価格も大事なことですが、同時にユーザーは「体感」「共感」も大事にします。
つまり宣伝する商品を作ったバックグランドや、ブランドのストーリー性に共感して「買おうかな」と判断します。
価格や性能を全面に押し出すのではなく、ユーザーに対して
- 商品を購入すると、どんな満足感を得られるか
をわかってもらうことが、D2Cマーケティングでは大事です。
画像や動画コンテンツも重視
文章だけだと目立ちづらいこともあり、動画や画像の利用した方が良いケースもあります。
見栄えも良くなり、ユーザーの注目度を上げることも可能です。
さらにユーザーへ届く情報量も多くなります。動画は文字よりも、数千倍情報を伝えられるとも言われます。
InstagramやYouTubeを利用して、視覚的に商品の魅力を伝えましょう。
ユーザーの意見を尊重
D2Cはユーザーと距離が近いのが特徴です。
さらにSNSではリプライ(コメント)やDM(ダイレクトメッセージ)機能もあり、ユーザーの正直な反応もわかります。
もちろんすべての意見を参考にする必要はありません。
しかし中には参考となる意見もあり、ユーザーの意見を尊重することもポイントです。
口コミ(UGC)を活用
UGCとは、ユーザーが作ったブログやSNSに投稿された口コミ等のコンテンツを指します。
企業が作成していないので、広告感も薄いのが特徴です。
たとえばパソコンメーカーA社が「弊社のパソコンは良いです!」というより、ユーザーが「A社のパソコンめっちゃいい…スペック最高」と言った方が信用できそうですよね。
そのため口コミ(UGC)をうまく活用することも、D2Cマーケティングでは大事な要素です。
D2Cにおけるマーケティングの戦術4選!
ここからはD2Cの具体的なマーケティング戦術を4つ紹介します。
それぞれ特徴があるので、販売する商品に適した戦術を選びましょう。
インフルエンサーマーケティング
一つ目は、インフルエンサーマーケティングです。
世間に与える影響力が高い人を指し、世界的に見てもインフルエンサーは多いです。
インフルエンサーマーケティングをするときは、
- ターゲット層とマッチしている
- 商品と相性が良い媒体
- 違和感のないPR
上記3つがポイントです。
ターゲット層とマッチしている
当然のことになりますが、商品のターゲット層とインフルエンサーのターゲット層がマッチしていることです。
人気があるインフルエンサーでも、ターゲット層がいないと効果が薄まります。
逆にインフルエンサーの抱えるファンがニッチ層でも、ターゲット層とかぶっていれば効果は見込めるでしょう。
商品と相性が良い
動画で商品の魅力を伝えるなら、YouTubeを媒体にするインフルエンサー。
美容・化粧品等の商品ならば、Instagramを媒体にするインフルエンサーがオススメです。
人気のあるインフルエンサーを基準にするのもアリですが、媒体ごとに選ぶ方がターゲット層ともマッチしやすいです。
違和感のないPR
先述したとおり、広告を好かないユーザーも一定数います。
また、違和感のあるPRもNGです。
たとえば電動工具を専門に紹介しているインフルエンサーが、突然美容機器の宣伝をしたら違和感しかありません。
基準としては「いかにも紹介する商品を使っていそう」という方を起用しましょう。
さらにPR案件を隠すと、ステルスマーケティングだと判断されるケースもあります。悪い意味で目立ってしまうので、注意が必要です。
ライブコマース
「動画でライブ配信+物販=ライブコマース」です。
ライブを配信しつつ商品を紹介し、ECサイトへ誘導するマーケティング手法です。
双方向のコミュニケーションがある点が特徴となります。
ライブコマースでは配信者を選ぶ必要があり、ポイントは下記の5つです。
- 視聴者とのコミュニケーションがうまいか
- ネガティブなコメントの対応力
- 視聴するファンは確保できているか
- アーカイブを用意
- 購入までの導線を確保
視聴者とのコミュニケーションがうまいか
先述したとおり、ライブコマースは「配信者」と「視聴者」の双方向コミュニケーションが特徴です。
商品の魅力を伝える力はもちろん、イレギュラーな質問に対応できる臨機応変さも必要です。
場数を踏まないとムズかしいため、経験豊富な方もポイントとなります。
ネガティブなコメントの対応力
視聴者からはいろいろな質問やコメントがくるため、中にはネガティブコメントもきます。
そのときにどう対応するかをあらかじめ決めることも大事です。
また想定外のネガティブコメントに、うまく切り返せる担当者が良いです。
対応を間違えると炎上にもつながりやすいので、注意深く対応しましょう。
視聴するファンは確保できているか
視聴者がいなければ、商品を購入するユーザーもいません。
たとえばSNSのフォロワーが1,000人に満たなかったり、薄いファンしかいないと有効ではありません。
フォロワーの少ない人が突然配信しても、視聴者は見ないでしょう。
そのためフォロワー数を確認し、フォロワーの投稿している内容を確認することがポイントです。
「見てくれそうな人」が多くなってからライブコマースを検討しましょう。
アーカイブを用意
生配信するのがライブコマースの魅力ですが、時間どおりに見れない視聴者もいます。
できればアーカイブを残し、配信後でも動画を視聴できるよう設定しましょう。
購入までの導線を用意
ユーザーが「この商品買いたい!」と思ってから「購入画面」へたどり着く導線を用意しましょう。
導線はシンプルな方が離脱も少ないです。
複雑だと途中で「面倒だな…」とユーザーが購入をやめるケースもあります。
販売チャンスを失ってしまうので、導線は慎重に作成しましょう。
広告配信
軽く紹介しましたが、D2Cでは広告っぽい広告はNGです。
そのため必ずしもD2Cマーケティングで、広告を打つ必要はありません。ただ、ブランドの認知力を上げたいときなど打ちたいときもあると思います。
そのときは「ブランドイメージが崩れない」広告を意識しましょう。
D2Cは購入者というより、「ファン」になってもらうこともポイント。ファンになってもらうことで、売上の安定化にもつながりやすいです。
広告を定期的に打ち、その瞬間だけ売上が上がってもD2Cではあまり意味がありません。
ブランドの認知度を上げるために広告を打つのもアリですが、一切広告を打たない手法を検討するのも有効です。
コンテンツマーケティング
最後に紹介するのが、コンテンツマーケティングです。
今回は代表的な、
- YouTube
- メルマガ
- オウンドメディア
- SNS
上記4つのコンテンツマーケティングを紹介します。
Youtube
2020年から家で過ごす時間が増え、Youtubeを見る方も増えました。
Youtubeでマーケティングをするときは、
- 動画の良さを活かせるか
が大事です。
例えばボールペンを紹介するときは、書き心地や握りやすさを動画にした方が良いでしょう。
しかし店舗に行かなくてもなんとなくわかる商品なら、Youtubeで紹介する必要性も薄まります。
情報商材等はテキストの方が良いはずですし、販売する商品によって検討しましょう。
さらに、通常の投稿と広告を使い分けることも大切です。ずっと宣伝をする動画は、あまりユーザーに好まれません。
基本は通常の動画を投稿し、タイミングを見て宣伝を時折するのが良いでしょう。
メルマガ
従来からあるメルマガマーケティングは、下記の点がポイントです。
- 有益性
- 温度感
- アクションを促す
有益性
メルマガは、よほど気になったり有益性がないとユーザーは開きません。
メルマガを開いてユーザーにとって得るものがなければ、配信停止になる可能性も。
さらにブランドにマイナスのイメージともなりやすいです。
そのため気になる見出しはもちろん、ユーザーにとって有益性のある内容を書きましょう。
温度感
メルマガの内容が毎回広告っぽかったりすると、ユーザーは「迷惑だな…」と配信解除する可能性もあります。
しかしユーザーがメルマガ登録しているなら、少しは商品や会社に興味があるはずです。
そのため、
- 書いている人のプロフィール
- 働いている人がどんな人なのか
- 会社の雰囲気
等をメルマガに書くのもアリでしょう。
理由はカンタンで、D2Cは「購入者」ではなく「ファン」を作ることも要素の一つです。
ファンに向けて会社のことや、自社商品が生まれた背景をメルマガに書くのも有効な手段です。
アクションを促す
前述のとおり書き手のプロフィールをメルマガに書くことも、ファンを作るためには大事です。
しかし適切なタイミングで、購買行動のアクションを促すことも必要です。
イベントを開催したり、キャンペーンを企画する等の仕掛けも良いでしょう。
広告感も少なく、ユーザーが喜ぶタイミングでイベントを開催できれば、濃いファンができます。
オウンドメディア
自社でサイトを立ち上げるマーケティング手法で、従来からあります。
オウンドメディアを立ち上げるときは、
- SEO対策
が肝心です。
たとえばユーザーが検索エンジンで「腕時計 おすすめ」と検索したとき、
自社で書いた記事が上位に表示されるようにすることが「SEO対策」です。
上位に表示されることで、見てくれるユーザーも増えます。
その上で自社商品の宣伝をすることで、販売チャンスも増えるでしょう。
SNS
戦術もしましたが、D2CではSNSが主戦場です。
繰り返しますが、SNSを利用するポイントは
- ユーザーの日常に馴染むコンテンツ作成
- オンラインで完結する導線作り
- 体験や共感を重視
- 画像や動画コンテンツも重視
- ユーザーの意見を尊重
- 口コミを活用
となります。
他と違和感のないレベルで投稿し、日常に溶け込ませることを意識しましょう。
その上で宣伝も忘れないよう、バランス良くおこなうことが大切です。
まとめ
D2Cは中間業者をはさまず、コストを削減できるのもメリットの一つです。
しかしその分マーケティングや宣伝も自社でする必要があります。
今回の記事を参考に、ぜひ商品にあったマーケティング手法を採用してください。
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大阪府出身。学生起業でAmazon OEM自社ブランド事業を行いながらコンサルタントして活動。
その後新卒で(株)船井総合研究所に入社し、Amazonを中心としたECコンサルティングに従事。
独立し、ECコンサルとシステム開発を行う(株)NOVASTOを設立。
その後「(株)そばに」にEC支援事業を移管。Amazon販売支援歴10年、Amazon プラチナム・パートナー・エージェンシー認定企業として累計800社のAmazon販売事業者様のサポートし、多数のベストセラー獲得商品、Amazon.co.jp販売事業者ワード受賞企業を複数輩出してきた実績を持つ。
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