株式会社アットファースト(以下、アットファースト)は、2003年設立の雑貨・生活用品メーカーです。
当初はデザイン提供を主軸とした事業からスタートしましたが、代表の池亀信和氏が持つ海外製造の経験を活かし、企画から製造までを一貫して手がける「ものづくり企業」へと事業を拡張してきました。
現在は日本で企画を行い、中国にある複数の自社工場で製造を行う体制を構築。
LOFTやアフタヌーンティーなどの雑貨店向けのOEMを中心に事業を展開する一方、自社ブランド(NB商品)の販売にも取り組んでいます。
長年、楽天市場での販売実績を積み上げてきた同社ですが、コロナ禍以降の市場環境の変化を背景に、Amazonにおける売上拡大が重要な経営課題となっていました。
こうした状況を受け、Amazon専門の支援会社「そばに」とのパートナーシップを開始。
その結果、Amazonセラーとしての売上は大きく成長し、現在では月商400〜500万円規模まで拡大し、今後は月商500万円以上を目指し、拡大成長をしています。
今回は、代表の池亀信和氏に、Amazon戦略の転換と、その過程で得られた成果について詳しくお話を伺いました。
新たな市場への挑戦 – Amazon参入の背景と課題
アットファーストは長年、卸売を中心としたビジネスモデルを採用してきました。
しかし、コロナ禍を境に卸売市場の環境が大きく変化し、従来の手法だけでは成長を維持することが難しくなっていったといいます。
楽天市場では約19年間にわたり運用を続け、一定の売上規模を維持していた一方で、Amazonでは「ベンダー」としての取引が中心でした。
ところが、Amazonベンダーとしての売上が徐々に減少し、新たな打ち手が求められるようになります。
「セールを行えば売上は伸びるものの、利益が残らない。
売上額だけを追いかける運用に限界を感じていました」(池亀氏)
約4年前からAmazonセラーとしての運用に挑戦したものの、手探りの状態が続き、売上は月100万円前後で頭打ちに。
このまま独自運用を続けることへの不安が、外部パートナー検討のきっかけとなりました。
「そばに」との出会い – 専門性と伴走姿勢が決め手に
コンサルティング会社の検討にあたり、アットファーストは約10社が参加するEC関連の提案会に出席。
各社のプレゼンテーションを比較検討する中で、最終的に「そばに」を選択しました。
選定理由として池亀氏が挙げたのは、Amazonに特化した専門性と、実務に寄り添う姿勢です。
「理論や一般論だけでなく、『一緒にやっていけそうだ』と感じられた点が大きかったです。
宿題だけを出すのではなく、進め方そのものを一緒に考えてくれる印象がありました」
最初はコンサルティング契約としてスタートし、約1年間は月次のアドバイスを中心に支援を受ける形で運用。
その中で成果が見え始めたことから、現在はより踏み込んだ運用支援へと移行しています。
データと顧客視点を重視した戦略的改革
支援開始後、最初に着手したのが商品ページの再設計でした。
情報を詰め込みすぎていた従来のページを見直し、「何を、誰に、どう伝えるか」を明確化。
そばにからは、文章だけでなく、画像構成を含めた具体的な指示書が共有されました。
これにより、社内のデザイナーや運用担当者への指示が明確になり、作業効率が大きく改善したといいます。
「画像ごとに『ここで何を伝えるか』が明確だったので、社内での展開が非常にやりやすくなりました」
また、広告運用ではROAS(広告費用対効果)を重視した設計を採用。
目標を300%以上に設定し、実際には500%前後で推移するなど、費用対効果の改善が進んでいます。
セール施策についても、無計画な値下げではなく、シーズナリティや商品特性を踏まえた実施を徹底。
結果を毎月振り返りながら、次の施策に活かすPDCAを回しています。
【そばに依頼後の成果】
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定量
定性
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「そばに」とのパートナーシップで実現した成長と信頼
池亀氏が特に価値を感じているのは、「伴走型」の支援スタイルです。
「多くのコンサルは『ここを改善してください』で終わりますが、そばには『どう改善するか』まで一緒に考えてくれます。
結果が出なかった施策も、その理由をきちんと共有してくれるので、納得感があります」
広告運用の結果から、商品自体の需要や価格帯の妥当性を検証し、それを次の商品開発に反映する。
Amazonを販売チャネルとしてだけでなく、市場検証の場として活用できるようになった点も、大きな変化だといいます。
次なる成長に向けた展望
今後の課題として挙げられたのは、商品ポートフォリオの再構築です。
現在は春夏商材の比率が高く、秋冬シーズンの売上強化が重要なテーマとなっています。
「セラーとして月商500万円を超える規模が見えてきた今、
次は“同じ商品を増やす”のではなく、“新しい売れる商品”をどう作るかが重要になります」
Amazonセラーとベンダーの併用を続けるのか、セラーに一本化するのか。
こうした経営判断についても、データをもとに検討を進めていく方針です。









