株式会社シュゼット様(https://www.suzette.co.jp/)は、兵庫・芦屋発祥の洋菓子メーカー。主力ブランド「アンリ・シャルパンティエ」は、フィナンシェ・マドレーヌの詰合せを看板商品として、贈答用ギフトを中心に長く愛され続けています。
これまで長年、自社でECモールを運用しノウハウを蓄積してきた一方、Amazonだけは思うように手をかけられない状況が続いていました。
そんな中、2025年7月からそばにのAmazon運用代行支援がスタート。
支援開始から約1年で、Amazonの売上は約200%以上に成長!
主力商品のフィナンシェは売上約230%に成長し、他モールの成長が落ち着きを見せる中、Amazonだけが昨対比200%以上の成長を安定して継続しています。
本記事では、なぜ運用代行の切り替えを決断したのか、どのような支援が売上を動かしたのか、インタビューをもとに詳しく紹介していきます。
「商品を登録するだけで精一杯」
作業ベースの依頼にとどまっていた、以前のAmazon運用
同社は以前から外部パートナーにAmazon運用を委託していましたが、売り方や戦略について一緒に考える関係には至っていませんでした。
「以前の外部パートナー様には、商品の仕様書をお渡しして登録していただく、在庫数を入れていただく、といった作業の指示しかできませんでした。こちらから『こういうことがしたい』と言える状況ではなく、ずっと作業をお願いするだけになっていました」(笹野様)
社内でも他モールの運用に比重を置いていたこともあり、運用が異なるAmazonは後回しになりがちだったといいます。
「Amazonは他モールと比較すると、モール特有の広告の運用の仕方やページの作りなど、専門的な知見が社内に十分にありませんでした。同じ担当者が複数モールを並行して運用しているので、Amazonに十分な工数をかけることができず、施策の実行や効果検証まで手が回らない状況でした。」(笹野様)
賞味期限のある食品という商材特性から、商品ページづくりや出荷体制の構築にも手間がかかり、Amazonならではの細かな運用にまで手が回らず、「正直、前向きに取り組めない状況だった」と笹野様は振り返ります。
そんな状況の中で運用代行会社を見直すことになり、複数社を比較検討。そばにを選んだ決め手は明確でした。
「他の会社様のお話もいろいろ聞きましたが、一番大きな違いは、単なる作業の代行ではなく、Amazonでの売上拡大を目的として提案してくださる体制だったことです。『こういう支援を受けられるんだ』と会社として大きく感じたのが決め手でした。」(笹野様)
支援開始時にそばにが見抜いた、シュゼット様の課題と伸びしろ
既存のアカウントを分析したところ、過去の運用体制によるいくつかの構造的な課題が見えてきました。改善の余地が大きかった3つのポイントをご紹介します。
売れ筋商品が、毎月の新規登録に「埋もれて」いた
支援開始当初のアカウントを見て、そばに担当の堀内が最初に感じたのは「売れ筋商品がブラッシュアップされていない」ことでした。
「毎月10商品ほどが新しく登録されていくので、それがどんどん積み重なっていく。その中で、売れ筋の定番であるフィナンシェやマドレーヌが埋もれてしまっていました。これはすごく大きな問題だと思いました。」(そばに担当:堀内)
実際、過去2年間・1年間・直近半年・3ヶ月・前月と期間を区切って売上トップ10を見ても、顔ぶれはこの2年間ほぼ同じ。伸ばすべき「花形商品」が明確なのに、そこに手が入っていない状態でした。
強力なブランドワードの指名検索を「取りこぼして」いた
「アンリ・シャルパンティエ」というブランドワードは非常に強く、ブランド名で検索したお客様が連想するのはフィナンシェ。ここは絶対に守るべき領域です。
「ブランドワードが非常に強いメーカー様なので、ブランドで調べたときに連想されるフィナンシェを取りこぼすことは、極端な話、許されないと思っていました。指名検索ワードでも他社に奪われている状況だったので、まずそこを守って取り戻すことから始めました。」(そばに担当:堀内)
ギフト需要が高いのに、季節訴求が設計されていなかった
洋菓子ギフトは贈答品ニーズが非常に高く、父の日・母の日・お中元・お歳暮・クリスマスといった季節ごとの需要の波が売上を大きく左右します。しかし当時は、その季節ニーズをキーワードや商品ページに落とし込む設計がされていませんでした。
そこから横展開で、商品全体の成長へ
取り組みの基本は、「まず訪問してくださったお客様の購入率(CVR)を上げてから、集客を増やす」という順番です。
まずは主力・フィナンシェのファンダメンタル改善から
レビュー評価はすでに高いにもかかわらず、思ったように集客ができていなかったフィナンシェから、SEOライティング・LP改善・広告改善に着手。転換率を上げてから集客を増やす好循環をつくった結果、セッション170%、CVR180%、売上約230%を達成しました。
広告は「無駄打ちの排除」から「商品別キャンペーン」へ
「支援開始時に既存のキャンペーンをすべて確認したところ、お客様のニーズと配信ワードにズレがあり、除外キーワードも未設定でした。広告費に無駄が生じていた状態だったので、まずその最適化を優先し、費用対効果よく獲得できるキーワードに絞って配信しました。」(そばに担当:谷辻)
2026年2月に担当を引き継いだ谷辻は、商品ごとの広告キャンペーンをすべて新規設計し、ABテストを重ねながら改善を続けています。その狙いをこう語ります。
「担当を引き継いだ時点で、堀内がフィナンシェ中心に売上を大きく伸ばしてくれていました。データを見て、次は横展開だなと。ラングドシャなど他の商品にも広げつつ、フィナンシェ自体もまだ伸びる余地がある。指名検索以外の一般キーワード——例えば『洋菓子ギフト』のようなワードは、まだまだ改善余地があったので、そこへ力を注ぐ方向性をご提案しました。」(そばに担当:谷辻)
「シーズンマップ」で、年間の贈答シーンを売上に変える
季節訴求の設計では、父の日・母の日・敬老の日・お中元・お歳暮・クリスマス・バレンタイン・ホワイトデーといった年間の贈答シーンを可視化した「シーズンマップ」を作成し、キーワード選定や訴求設計に落とし込みました。
さらに、フィナンシェだけでなく「洋菓子」カテゴリ全体へ着目点を広げ、夏は「冷やして美味しい」、冬は「温めて美味しい」といった季節ごとの食べ方訴求の画像も展開。夏季限定のテリーヌ(ゼリー)など季節商品を入口に、フィナンシェやシーキューブへのアップセル・クロスセルにつなげる導線も戦略的に設計しました。
新商品登録・配送まわりも、細やかに改善
毎月発売される新商品・季節商品を漏らさず登録する運用を継続しながら、配送面では出荷リードタイムを短縮するようご相談し、購入率の向上につなげています。


「売上200%以上達成」を1年間継続。朝礼でAmazonが話題になるほど、社内が変わった
この数字を、シュゼット様はどう受け止めたのでしょうか。
「大きな成果で大変喜んでおります。Amazonは現在、当社の主要モールの中でも特に高い成長率を維持しており、昨年を大きく上回る実績で推移しています。200%以上成長したこと自体ももちろん嬉しいのですが、それ以上に、Amazonというチャネルに安定した成長基盤を作れたことが嬉しいですね。」(笹野様)
数字のインパクトは、社内の空気も変えました。
「以前は社内で『Amazon』という言葉自体があまり出てこなかったんです。それが今では、毎朝の朝礼でAmazonの話題が出るほどになりました。」(笹野様)
「私が入社した2026年4月の時点では、社内の話題はどちらかというとAmazon以外のモールや自社ECが中心でした。ただ、一時的な伸びではなく、ずっと伸び続けている。しかも他のモールと比べて突出して伸びているので、社内にも『こういう施策をやっていただいているので伸びています』と毎週報告できています。部の中だけでなく全社の中でも、注力すべき看板チャネルの一つという位置づけになっています。」(満田様)
社内の変化は、施策への向き合い方にも表れています。
「作業の目的が変わりました。以前は『商品を出さなきゃいけない』『数字を取らなきゃいけない』という義務感でしたが、今は『ここまでできているから、次はこれをやろう』というプラスをつくるための施策に変わった。売上を取るために、施策をどんどんやっていこうという意識になったのが一番大きな変化です。」(笹野様)
「某解説者の言葉を借りると『イケイケどんどん』という状態でしたよね(笑)」(そばに担当:堀内)
そばに担当の谷辻も、この転換点を実感しています。
「今年の3月あたりから『売上、本当に2倍になっていますね』というご連絡をよくいただくようになりました。今までは慎重だった施策も『やってみたいです』と前向きにご検討いただけるようになり、市場調査のご依頼までいただけるようになった。シュゼット様からいろんなお声をいただけるようになったことが、すごく印象に残っています。」(そばに担当:谷辻)

「委託先ではなく、同じチーム」結果の振り返りから次の改善まで、伴走するパートナーへ
改めて、他の運用代行・コンサルと比較したそばにの違いを伺いました。
「一般的なコンサルや運用代行は、分析して『じゃあやってみます』で終わることも多い中で、そばにさんは結果の振り返りまで一緒に全部やってくれる。売上が伸びたときだけでなく、うまくいかなかったところに対しても原因分析をして、次の改善策まで提案していただける。だから、安心して相談できるんです。」(笹野様)
「わからないことを質問すると、クイックに的確な回答をいただけるので、こちらもすぐ動ける。レスポンスの速さは本当にすごいと思いますし、施策を考える上でとてもありがたいです。」(満田様)
「良い数字が出ているときも、喜んで終わりではなく『こうなりました。だから次はこうしていきます』と、私たちよりも前を見てくださっている。運用代行をお願いしているのですが、サポートというより、本当に一緒にやってくれるパートナー。単なる委託先というよりは、もう同じチームという感覚です。弊社のことをすごく理解してくださっています。」(笹野様)
日々のコミュニケーションも密です。担当者間のやり取りはほぼ毎日。季節商品はスピードが命のため、移動中に電話で相談することもあるといいます。
そばに担当の谷辻が大切にしているのは、「相手の立場になる」ことです。
「僕自身、前職はメーカー側にいたので、利益のことや、社内の作業工数や配送面などオペレーション面において、どんな状況なのか、企業様が何に悩んでいて解決されたいのかなど全てわかるんです。そこまで踏まえて、わかりやすい資料でご提案するようにしています。わかるがゆえに『これ、なんとかできませんかね?』と踏み込んだ相談もしてしまうのですが(笑)、一方で、シュゼット様の社内には部署ごとのご事情もあるはず。そこまで想像しながら、行きすぎない距離感は常に意識しています。」(そばに担当:谷辻)
来期は年商2億円へ。
FBAへの挑戦と、「EC専用商品の開発」という夢も
シュゼット様は2026年7月から組織を再編し、モール運用に専任で取り組める体制へ。来期(2026年10月〜2027年9月)はAmazonで年商2億円という高い目標を掲げています。
「今後、売上目標の水準はさらに高まっていくと考えています。その中で、Amazonにはまだ大きな成長余地があり、実際にそばに様にはその可能性を成果として示していただいています。ご提案をいただき、こちらからも提案する——このフラットな関係をずっと続けながら、まだ対応できていない部分や、『この商品ももっとAmazonで売りたい』という社内の声にも、一緒になって取り組んでいきたいです。」(笹野様)
「Amazonにいらっしゃるお客様の母数で言えば、取れるパイはまだまだあります。フィナンシェ以外の商品のLPもまだ整えられる余地があるので、そこをやっていきたい。賞味期限のある食品はFBA納品のハードルが高いのですが、どの商品なら可能かを見極めて、少量からテスト的に、丁寧に広げていきたいと考えています。」(そばに担当:谷辻)
そして、インタビューの最後に語られたのは、運用代行の枠を超えた一つの”夢”でした。
「これは僕の願いなのですが、ずっとお話ししている『EC専用で、通年販売できる商品』の開発を、いつか叶えたいと思っています。直近では新商品の市場規模調査のご依頼もいただきました。もし実現したら、運用代行会社が商品開発まで入り込んで商品が誕生し、それが売れる。そんな話はほぼ聞いたことがありません。だからこそ、心底楽しみなんです。」(そばに担当:谷辻)
作業代行から提案型伴走へ。そしてその先の、商品開発までともに歩むパートナーへ。シュゼット様とそばにの挑戦は、まだ始まったばかりです。
まとめ
課題
- 作業依頼が中心で、戦略まで踏み込めず
- 売れ筋が新規登録に埋もれ、売上トップ10が2年間固定化
- 指名検索を他社に奪われ、広告の費用対効果が低下
- ギフト需要が高いのに、季節訴求が未設計
- 配送日数が長く、FBA未対応
そばにの取り組み
- 提案型で伴走し、振り返り〜次の改善まで一気通貫で実行
- 花形商品を選定し、SEO・LP改善。選択と集中を実施
- 指名検索を奪還し、商品別広告で一般キーワードへ横展開
- シーズンマップを作成し、季節訴求とクロスセル導線を設計
- 出荷のリードタイムを短縮。FBAは少量テストを開始
効果
- 売上が昨対比200%以上を継続
- フィナンシェの売上約230%達成(セッション170%・CVR180%)
- セッション数が2倍以上に拡大。他商品にも売上が波及
- CVRに好影響。季節商品から主力商品への送客を実現
- 購入率向上と、通年で売れる基盤づくりが進行中
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